パフォーマンス データの解釈

パフォーマンス データは、ストレージ アレイのパフォーマンス調整に役立ちます。

パフォーマンス データを解釈するときは、いくつかの要因がストレージ アレイのパフォーマンスに影響することに注意してください。次の表で、考慮が必要な主な要素について説明します。

パフォーマンス データ パフォーマンス調整の関連事項
レイテンシ(ミリ秒、ms)

特定のオブジェクトのI/Oアクティビティを監視します。

ボトルネックになっているオブジェクトを特定できる可能性があります。

  • 1個のボリューム グループが複数のボリューム間で共有されている場合は、個々のボリュームに独自のボリューム グループを割り当てると、ドライブのシーケンシャル パフォーマンスが向上し、レイテンシが低減される可能性があります。
  • プールではレイテンシが大きくなり、ドライブ間でワークロードが不均一な場合があるため、レイテンシの値はあまり意味がなく、一般的に高くなります。
  • ドライブ タイプと速度はレイテンシに影響します。ランダムI/Oの場合、ドライブの回転速度が速いほど、ディスク上の場所の移動にかかる時間は短くなります。
  • ドライブの数が少なすぎると、キューに格納されるコマンドが多くなり、ドライブのコマンド処理時間が長くなるため、システムの全般的なレイテンシが増加します。
  • I/Oが大きいと、データの転送にかかる時間が長くなるため、レイテンシも大きくなります。
  • レイテンシの値が高い場合、I/Oパターンが本質的にランダムである可能性があります。ランダムI/Oのドライブのほうが、シーケンシャル ストリームのドライブよりもレイテンシが大きくなります。
  • 共通のボリューム グループのドライブ間またはボリューム間でレイテンシが不均衡な場合は、ドライブが低速である可能性があります。

IOPS

1秒あたりの入力 / 出力処理(IOPSまたはIO/秒)に影響する要因には、以下の項目があります。

  • アクセス パターン(ランダムまたはシーケンシャル)
  • I/Oサイズ
  • RAIDレベル
  • キャッシュ ブロック サイズ
  • 読み取りキャッシュが有効かどうか
  • 書き込みキャッシュが有効かどうか
  • 動的キャッシュ読み取りプリフェッチ
  • セグメント サイズ
  • ボリューム グループまたはストレージ アレイ内のドライブ数

キャッシュ ヒット率が高いほど、I/O速度も高くなります。書き込みキャッシュが有効な場合の方が、無効な場合に比べて書き込みI/O速度が高くなります。個々のボリュームの書き込みキャッシュを有効にするかどうかを判断するときは、現在のIOPSと最大IOPSを確認します。シーケンシャルI/Oパターンの方が、ランダムI/Oパターンよりも高速なはずです。I/Oパターンにかかわらず、書き込みキャッシュを有効にして、I/O速度を最大限にし、アプリケーションの応答時間を短縮してください。

ボリュームのIOPS統計からは、セグメント サイズの変更によるパフォーマンスの向上を確認できます。実際に試しながら最適なセグメント サイズを決定するか、ファイルシステム サイズまたはデータベース ブロック サイズを使用します。

MiB/秒

転送またはスループットの速度は、アプリケーションのI/OサイズとI/O速度によって決まります。一般的には、アプリケーションのI/O要求のサイズが小さいと転送速度は遅くなりますが、I/O速度は上がり、応答時間が短縮されます。アプリケーションのI/O要求のサイズが大きい場合は、スループットが高速になる可能性があります。

アプリケーションの通常のI/Oパターンを理解しておくと、特定のストレージ アレイの最大I/O転送速度を特定する際に役立ちます。

CPU

使用中の処理能力の割合を示します。

同じタイプのオブジェクトのCPU使用率に差異がある場合があります。たとえば、あるコントローラのCPU使用率は高く、時間とともに増加していて、もう一方のコントローラは使用率が低く安定している場合があります。この場合、1つ以上のボリュームのコントローラ所有権を、CPU使用率の低いコントローラに変更できます。

ストレージ アレイ間でCPUを監視する必要がある場合があります。CPU使用率が時間とともに増加し続け、アプリケーションのパフォーマンスが低下する場合は、ストレージ アレイの追加が必要になる場合があります。ストレージ アレイを追加することにより、許容可能なパフォーマンス レベルで引き続きアプリケーションのニーズを満たすことができます。

ヘッドルーム

ヘッドルームとは、コントローラ、コントローラ ホスト チャネル、コントローラのドライブ チャネルの残りのパフォーマンス容量を指します。この値は割合で表され、これらのオブジェクトで実現可能な最大限のパフォーマンスと現在のパフォーマンス レベルとのギャップを表しています。

  • コントローラの場合、ヘッドルームは最大限可能なIOPSの割合です。
  • チャネルの場合、ヘッドルームは最大スループット(MiB/秒)の割合です。計算には、読み取りスループット、書き込みスループット、双方向スループットが含まれています。