NetApp HCI導入の要件
NetApp HCIには、データセンターで適切に運用するための物理的要件とネットワーク要件があります。導入を開始する前に、以下に示す要件および推奨事項を満たしていることを確認してください。
詳細情報
ネットワークとスイッチの要件
導入を成功させるためには、NetApp HCIトラフィックの伝送に使用するスイッチで特別な設定が必要になります。以降に記載するそれぞれの要件を環境に実装する手順については、使用するスイッチのドキュメントを参照してください。
NetApp HCIで使用されるネットワーク ポート
システムをリモートから管理し、データセンターの外部のクライアントがリソースに接続できるようにするために、データセンターのエッジ ファイアウォールで次のポートを許可する必要があります。システムの使用方法によっては、一部のポートは不要な場合もあります。特に記載がないかぎり、ポートはすべてTCPで、双方向に開いている必要があります。
ネットワーク ケーブルの要件
次のガイドラインを参考に、環境の規模に対応した正しい種類のネットワーク ケーブルを十分な数用意してください。RJ45ケーブルを必要とするポートについては、カテゴリ5eまたはカテゴリ6のRJ45ケーブルを使用する必要があります。
ネットワーク構成
NetApp HCIでは、複数の異なるネットワーク配線とVLAN構成を使用できます。導入を成功させるためには、ネットワーク構成を前もって計画することが重要です。
IPアドレスの要件
NetApp HCIには、導入の規模に応じたIPアドレスの要件があります。NetApp Deployment Engineを使用してシステムを導入する前に各ノードに割り当てた初期IPアドレスは、デフォルトでは一時的なIPアドレスであり、再利用することはできません。最終的な導入時に割り当て可能な、未使用かつ永続的なIPアドレスのセットをもう1つ確保しておく必要があります。
ストレージ パフォーマンスを最適化するLACPの設定
NetApp HCIストレージ クラスタのパフォーマンスを最適化するには、各ストレージ ノードに使用するスイッチ ポートでLink Aggregation Control Protocol(LACP)を設定します。
IPMIポートの設定
各NetApp HCIノードのIPMIポートでは、DHCPが有効になっています。IPMIネットワークでDHCPを使用しない場合は、IPMIポートの静的IPv4アドレスを手動で割り当てることができます。
DNSとタイムキーパー機能の要件
導入前に、NetApp HCIシステムのDNSレコードの準備とNTPサーバの情報収集が必要となる場合があります。
環境要件
NetApp HCIを設置するラックの電力がAC電源コンセントから供給されること、およびNetApp HCIインストールの規模に応じた十分な冷却をデータセンターが提供できることを確認します。
保護ドメイン
NetApp Elementソフトウェアでは保護ドメイン機能がサポートされています。保護ドメインは、ストレージ ノードのデータ レイアウトを最適化してデータの可用性を最大限に高める機能です。この機能を使用するには、3台以上のNetApp Hシリーズ シャーシにストレージ容量を均等に分割して、ストレージの信頼性を最適化する必要があります。この場合、ストレージ クラスタで保護ドメインが自動的に有効になります。
最終準備
NetApp HCIを導入する前に、以下の最終作業を完了してください。