導入を成功させるためには、NetApp HCIトラフィックの伝送に使用するスイッチで特別な設定が必要になります。以降に記載するそれぞれの要件を環境に実装する手順については、使用するスイッチのドキュメントを参照してください。
NetApp HCI環境には、次のトラフィック タイプごとに1つ、合計3つのネットワーク セグメントが必要です。
NetApp Hシリーズのコンピューティング ノードおよびストレージ ノードのモデルや計画しているケーブル構成に応じて、別々のスイッチを使用してこれらのネットワークを物理的に分離するか、またはVLANを使用して論理的に分離することができます。ただしほとんどの環境では、これらのネットワーク(仮想マシン ネットワークがある場合はそれらも含む)をVLANを使用して論理的に分離する必要があります。
ストレージ ノードの管理ネットワークとコンピューティング ノードの管理ネットワークの間に、ネットワーク ルートが確立されていることを確認してください。これらのネットワークにはゲートウェイが割り当てられている必要があり、ゲートウェイの間にルートが必要です。
NetApp HCIのスイッチ要件は次のとおりです。
- NetApp HCIノードに接続するスイッチ ポートは、いずれもスパニング ツリーのエッジ ポートとして構成する必要があります。
- NetApp HCIノードには、アウトオブバンド管理を除くすべてのネットワーク機能用に冗長なポートが必要です。最大限の耐障害性を実現するためには、これらのポートを2台のスイッチに分け、従来の階層型のアーキテクチャかレイヤ2のスパイン / リーフ型アーキテクチャへの冗長なアップリンクを確保します。
- ストレージ、仮想マシン、vMotionの各トラフィックを処理するスイッチは、ポートあたり10GbE以上の速度をサポートする必要があります(ポートあたり最大25GbEがサポートされます)。
- 管理トラフィックを処理するスイッチは、ポートあたり1GbE以上の速度をサポートする必要があります。
- ストレージおよびvMotionのトラフィックを処理するスイッチ ポートには、ジャンボ フレームを設定する必要があります。インストールを成功させるためには、すべてのホストが9000バイトのパケットを送信できる必要があります。
- すべてのストレージ ノードとコンピューティング ノード間のラウンドトリップ ネットワーク レイテンシを2ミリ秒以下にする必要があります。
すべてのNetApp HCIノードは、専用の管理ポートからアウトオブバンド管理機能を提供します。NetApp H300、H300E、H500S、H500E、H700S、H700E、およびH410Cのノードでは、ポートAを介した共有IPMIアクセスも可能です。ベストプラクティスとして、環境内のすべてのノードでアウトオブバンド管理を設定し、NetApp HCIのリモート管理を容易にすることを推奨します。