導入を成功させるためには、NetApp HCIに使用するスイッチで特別な設定が必要になります。以降に記載するそれぞれの要件を環境に実装する手順については、使用するスイッチのドキュメントを参照してください。
NetApp HCI環境には、次のトラフィック タイプごとに1つ、少なくとも3つのネットワーク セグメントが必要です。
- 管理
- VMware vMotion
- ストレージ / データ
NetApp Hシリーズのコンピューティング ノードおよびストレージ ノードのモデルや計画しているケーブル構成に応じて、別々のスイッチを使用してこれらのネットワークを物理的に分離するか、またはVLANを使用して論理的に分離することができます。ただしほとんどの環境では、これらのネットワーク(仮想マシン ネットワークがある場合はそれらも含む)をVLANを使用して論理的に分離する必要があります。
コンピューティング ノードとストレージ ノードは、導入中およびその前後に通信可能である必要があります。ストレージ ノードとコンピューティング ノードに別々の管理ネットワークを実装する場合は、それらの管理ネットワーク間にネットワーク ルートが確立されていることを確認してください。これらのネットワークにはゲートウェイが割り当てられている必要があり、ゲートウェイの間にルートが必要です。ノードと管理ネットワーク間の通信を確保するために、新しいノードそれぞれにゲートウェイが割り当てられていることを確認してください。
NetApp HCIのスイッチ要件は次のとおりです。
- NetApp HCIノードに接続するスイッチ ポートは、いずれもスパニング ツリーのエッジ ポートとして構成する必要があります。
- Ciscoスイッチでは、スイッチ モデル、ソフトウェア バージョン、およびポート タイプに応じて、次のいずれかのコマンドを使用してこの操作を実行できます。
- spanning-tree port type edge
- spanning-tree port type edge trunk
- spanning-tree portfast
- spanning-tree portfast trunk
- Mellanoxスイッチでは、spanning-tree port type edgeコマンドを使用してこの操作を実行できます。
- NetApp HCIノードには、アウトオブバンド管理を除くすべてのネットワーク機能用に冗長なポートが必要です。最大限の耐障害性を実現するためには、これらのポートを2台のスイッチに分け、従来の階層型のアーキテクチャかレイヤ2のスパイン / リーフ型アーキテクチャへの冗長なアップリンクを確保します。
- ストレージ、仮想マシン、vMotionの各トラフィックを処理するスイッチは、ポートあたり10GbE以上の速度をサポートする必要があります(ポートあたり最大25GbEがサポートされます)。
- 管理トラフィックを処理するスイッチは、ポートあたり1GbE以上の速度をサポートする必要があります。
- ストレージおよびvMotionのトラフィックを処理するスイッチ ポートには、ジャンボ フレームを設定する必要があります。インストールを成功させるためには、すべてのホストが9000バイトのパケットを送信できる必要があります。
- すべてのストレージ ノードとコンピューティング ノード間のラウンドトリップ ネットワーク レイテンシを2ミリ秒以下にする必要があります。
すべてのNetApp HCIノードは、専用の管理ポートからアウトオブバンド管理機能を提供します。NetApp H300、H300E、H500S、H500E、H700S、H700E、およびH410Cのノードでは、ポートAを介した共有IPMIアクセスも可能です。ベストプラクティスとして、環境内のすべてのノードでアウトオブバンド管理を設定し、NetApp HCIのリモート管理を容易にすることを推奨します。
注:ネットアップ クラウド サービスとの通信を可能にするためには、管理ノードの管理ネットワークにゲートウェイ アドレスが設定されている必要があります。有効なゲートウェイ アドレスが設定されていない場合、ネットアップ クラウド サービスを有効にすることができません。