Time-To-Live(TTL)とデータのダウンサンプリング

OnCommand Insight 7.3以降では、データの保持期間であるTime-To-Live(TTL)が7日から90日に延長されています。これにより、グラフや表を表示するための処理データが大幅に増加し、データ ポイントが数万に及ぶこともあるため、データを表示する前にダウンサンプリングが行われるようになりました。

ダウンサンプリングされたグラフにはデータの統計的な概算値が表示され、十分な概要データが表示されます。すべてのデータ ポイントを表示する必要がない一方で、グラフには収集されたデータの情報が引き続き正確に反映されます。

ダウンサンプリングが必要な理由

Insight 7.3では、データのTime-To-Live(TTL)が90日に延長されています。そのため、グラフや表の表示データの準備にこれまでよりも多くの処理が必要になります。グラフを迅速かつ効率的に表示できるようにデータのダウンサンプリングが導入され、すべてのデータ ポイントをそれぞれ処理しなくてもグラフの全体像を把握できるようになりました。

注:ダウンサンプリング中に実際のデータが失われることはありません。このあとに示す手順に従って、ダウンサンプリングされたデータではなく、実際のデータでグラフを表示することもできます。

ダウンサンプリングの仕組み

データがダウンサンプリングされる状況は次のとおりです。
  • 選択した時間範囲で収集されるデータが7日分以下の場合は、ダウンサンプリングが行われません。グラフには実際のデータが表示されます。
  • 選択した時間範囲で収集されるデータが7日分を超えていても、データ ポイントの数が1,000未満である場合は、ダウンサンプリングが行われません。グラフには実際のデータが表示されます。
  • 選択した時間範囲で収集されるデータが7日分を超え、かつデータ ポイントの数が1,000を超える場合は、データがダウンサンプリングされます。グラフには概算データが表示されます。

次に、ダウンサンプリングの実際の例を示します。最初の図は、データストアのアセット ページの範囲セレクタで[24h]を選択して、24時間のレイテンシとIOPSのグラフを表示したものです。[Custom]を選択して時間範囲を24時間に設定した場合も、同じデータが表示されます。

7日未満の時間範囲を選択しており、グラフのデータ ポイントも1,000未満であるため、実際のデータが表示されます。ダウンサンプリングは行われません。

一方、アセット ページの範囲セレクタで[30d]を選択するか、7日よりも長いカスタム時間範囲を設定してデータを表示した場合は、その期間についてInsightで収集されたデータ サンプルが1,000件を超えていれば、ダウンサンプリングされたデータが表示されます。ダウンサンプリングされたグラフを拡大表示しても、表示されるのは概算データのままです。

注:ダウンサンプリングされたグラフの拡大表示では、表示データが単純に拡大されて表示されます。表示されるのは概算データのままです。

この例を次の図に示します。時間範囲を30日に設定してグラフを表示してから、上記と同じ24時間のデータを表示するように拡大表示しています。

このダウンサンプリングされたグラフは、上記の「実際のデータ」のグラフと同じ24時間のデータを表示したものであるため、グラフの線の大まかな形状は同じであり、パフォーマンス データのピークやボトムをすばやく特定することができます。

注:ダウンサンプリングの概算データの処理方法によっては、ダウンサンプリングされたデータと実際のデータを比較したときに、グラフの線に多少の違いが見られることがあります。ただし、違いは最小限であり、表示データの全体的な精度には影響はありません。

ダウンサンプリングされたグラフでの違反の確認

ダウンサンプリングされたグラフを表示するときは、違反が表示されないことに注意してください。違反を確認するには、次のいずれかを実行します。
  • アセット ページの範囲セレクタで[Custom]を選択し、時間範囲を7日未満に設定して、その時間範囲の実際のデータを表示します。赤で表示された各点にカーソルを合わせると、ツールチップに発生した違反が表示されます。
  • 時間範囲をメモし、[Violation Dashboard]で違反を確認します。