インフラの分析

このトピックでは、環境内のインフラの一部を分析する際に行う手順について説明します。ここで紹介する演習の手順、ビュー、および収集データの例には、仮想コンピューティング オブジェクトを使用しています。環境内の他のアセットを分析する場合の手順も同様ですが、各アセットに固有の適切なカウンタを使用する必要があります。この演習の目的は、データセンター内のアセットの動作を監視および把握する際にInsightで使用する各オプションを理解することです。

タスク概要

インフラの状態を分析する場合は、次のような作業を実行します。

個々の分析を行う際にウィジェットを使用することで、インフラ内のこれらのオブジェクトのすべてのビューを1つのダッシュボードで作成できます。ダッシュボードを保存すれば、インフラ上の現在のデータにすばやくアクセスできるようになります。

オブジェクトの動作の経過を観察する

1つのオブジェクトの動作を観察することで、そのオブジェクトが正常レベルの範囲内で動作しているかどうかを判断できます。

手順

  1. [Query] > [+ New query] > [Virtual machine] > [Name]を選択してクエリを使用し、分析対象となるVMの名前を指定します。
    名前フィールドを空白のままにすると、すべてのVMが分析対象になります。この演習で使用するVMを選択します。VMのリストをスクロールすると、使用するVMを選択できます。
  2. 収集する情報用に新しいダッシュボードを作成します。ツールバーで、[Dashboards] > [+New Dashboard]をクリックします。
  3. 新しいダッシュボードで、[Variable] > [Text]を選択します。
    1. クエリから、VM名として $var1値を追加します。
    2. チェック ボックスをクリックします。
    変数を使用すると、分析するオブジェクト セットを簡単に切り替えることができます。最初に選択した1つのVMで別の分析を行う場合に、この変数を再利用できます。変数は複数のオブジェクトを特定するときに便利です。
  4. [Widget] > [Line chart]を選択し、新しいダッシュボードに折れ線グラフ ウィジェットを追加します。
    1. [Virtual machine] > [Latency-Total]を選択し、デフォルトのアセット タイプを仮想マシンに変更します。
    2. [Filter By] > [Name] > [$var1]を選択します。
    3. [Override dashboard time] > [On] > [7 days]を選択し、ダッシュボードの期間を変更します。
    表示期間は、事前設定の時間範囲を使用するか、カスタムの時間範囲を指定することで変更できます。
    ダッシュボードには、ここで指定した期間におけるVMのIOPS-Totalが表示されます。
  5. ウィジェットに名前を割り当て、ウィジェットを保存します。

タスクの結果

ウィジェットには次のようなデータが表示されます。

表示されている7日間のうち、ある短い期間にVMのレイテンシが異常に高くなっていることがわかります。

1つのオブジェクトの合計レイテンシを、上位10個のオブジェクトの合計レイテンシと比較する

次の手順では、1つのVMの合計レイテンシを、仮想インフラ全体で最も合計レイテンシが高いと報告されている上位10個のVMのものと比較します。

手順

  1. [Widget] > [Line Chart]を選択し、折れ線グラフ付きのウィジェットを新しいダッシュボードに追加します。
    1. [Storage] > [Virtual machine] > [Latency-Total]を選択し、デフォルトのデバイスを仮想マシンに変更します。
      ウィジェットに、すべてのVMの24時間(デフォルトの期間)の合計レイテンシを示す面グラフが表示されます。
    2. [Widget] > [Line chart]を選択し、このウィジェットですべてのVMの合計レイテンシの平均値を示す2つ目のビューを作成します。
    3. [Storage] > [Virtual machine] > [Latency-Total]を選択し、デフォルトのデバイスを仮想マシンに変更します。
      ウィジェットに、24時間(デフォルトの期間)の合計レイテンシを示す折れ線グラフが表示されます。
    4. [Roll up]バーの[X]をクリックし、[Show] > [Top] > [10]を選択します。
    システムに、合計レイテンシに基づく上位10個のVMが表示されます。
  2. 上位10個のVMと比較するVMを追加します。
    1. [+Add]をクリックします。
    2. [Storage] > [Virtual machine] > [Latency-Total]を選択し、デフォルトのデバイスを仮想マシンに変更します。
    3. [Filter by] > [Name] > [$var1]をクリックします。
  3. [Show legend]をクリックします。

タスクの結果

凡例により、分析対象の各VMが区別しやすくなります。どれが「VM_Exchange_1」であるかを簡単に特定でき、環境内の上位10個のVMと同様のレイテンシが発生しているかどうかを判断できます。

最も合計レイテンシが高い上位10個のオブジェクトを、同様のすべてのオブジェクトの平均レイテンシと比較する

最も合計レイテンシが高い上位10個のVMの値を平均合計レイテンシと比較することで、異常なレイテンシが発生しているVMを特定できます。この情報はVMの負荷を分散する際に役立ちます。

手順

  1. [Widget] > [Stacked Area Chart]を選択し、新しいダッシュボードに積み上げ面グラフのウィジェットを追加します。
    1. [Storage] > [Virtual machine] > [Latency-Total]を選択し、デフォルトのデバイスを仮想マシンに変更します。
      ウィジェットに、すべてのVMの24時間の合計レイテンシを示す積み上げ面グラフが表示されます。
    2. [Widget] > [Line chart]を選択し、このウィジェットですべてのVMの合計レイテンシの平均値を示す2つ目のビューを作成します。
    3. [Virtual machine] > [Latency-Total]を選択し、デフォルトのデバイスを仮想マシンに変更します。
      ウィジェットに、24時間(デフォルトの期間)の合計レイテンシを示す積み上げ面グラフが表示されます。
    4. [Roll up]バーの[X]をクリックし、[Show] > [Top] > [10]を選択します。
    システムに、合計レイテンシに基づく上位10個のVMが表示されます。
  2. すべてのVMの平均合計レイテンシを上位10個の合計IOPSと比較するには、次の手順を実行します。
    1. [+Add]をクリックします。
    2. [Storage] > [Virtual machine] > [IOPS total]を選択し、デフォルトのデバイスを仮想マシンに変更します。
    3. [Roll up]バーの[X]をクリックし、[Show] > [Top] > [10]を選択します。

    システムに、高いレイテンシのオブジェクトが10個と、平均レイテンシを示す折れ線グラフが表示されます。

    この例では、平均レイテンシが1.6ミリ秒であるのに対し、上位10個のVMの中にはレイテンシが200ミリ秒を超えているものもあります。

指標Aと指標Bを比較してカテゴリと異常を表示する

散布図を使用して、オブジェクトごとにデータ セットを2組表示することができます。たとえば、各オブジェクトのIOPS読み取りと合計レイテンシを表示するように指定できます。このグラフを使用すれば、IOPSと合計レイテンシの両方の観点から問題が発生しているオブジェクトを特定できます。

手順

  1. [Widget] > [Scatter Plot Chart]を選択し、散布図を含むウィジェットを新しいダッシュボードに追加します。
  2. [Storage] > [Virtual machine] > [Latency total] > [IOPS Read]を選択し、デフォルトのデバイスを仮想マシンに変更します。
    システムに次のような散布図が表示されます。

式を使用して別の指標を表示する

式を使用することで、システム オーバーヘッドによって発生するIOPSなど、Web UIでは提供されない指標を表示することができます。

タスク概要

内部ボリュームのオーバーヘッド処理など、非読み取り処理または非書き込み処理によって発生する合計IOPSを表示する場合は、式を使用できます。

手順

  1. ダッシュボードにウィジェットを追加します。[Area chart]を選択します。
  2. [Storage] > [Internal volume] > [IOPS Write]を選択し、デフォルトのデバイスを内部ボリュームに変更します。
  3. [Convert to Expression]ボタンをクリックします。
  4. [IOPS - Write]指標が、アルファベット変数フィールド「a」に表示されます。
  5. b変数フィールドで[Select]をクリックして[IOPS - Read]を選択します。
  6. [Expression]フィールドに「a + b」と入力します。[Display]セクションで、この式のグラフとして[Area chart]を選択します。
  7. [Filter by]フィールドに、分析する内部ボリュームの名前を入力します。
  8. [Label]フィールドに式の名前が表示されます。このラベルを「R + W IOPS」などのわかりやすい名前に変更します。
  9. [+Add]をクリックして、ウィジェットに合計IOPSの折れ線グラフを追加します。
  10. [Storage] > [Internal volume] > [IOPS Total]を選択し、デフォルトのデバイスを内部ボリュームに変更します。
  11. [Filter by]フィールドに、分析する内部ボリュームの名前を入力します。

    読み取りIOPSと書き込みIOPSを組み合わせた青の面グラフと、合計IOPSの折れ線グラフが一緒に表示されます。9:30と9:45の間に非読み取りおよび非書き込みのI/O(オーバーヘッド)処理が発生しているのがわかります。