パフォーマンスの想定範囲とは

想定される値の範囲とは、特定の時間において見込まれる上限と下限のパフォーマンス値の予測、または予想です。ワークロードのレイテンシについては、パフォーマンスしきい値を上回る値です。実測値がパフォーマンスしきい値を超えると、Unified Managerによってパフォーマンス イベントのアラートがトリガーされます。

たとえば、午前9時から午後5時までの通常の業務時間のうち、ほとんどの従業員が午前9時から午前10時30分までの間にEメールをチェックするとします。この場合、この時間帯にEメール サーバの負荷が増加し、バックエンド ストレージのワークロード アクティビティが増えることになります。そのため、従業員のEメール クライアントからの応答時間が長くなる可能性があります。

昼休みの午後12時から午後1時までの間と終業時間の午後5時以降は、ほとんどの従業員がコンピュータを使用しません。この時間帯は、一般にEメール サーバの負荷が減り、バックエンド ストレージの負荷も低下します。一方、ストレージのバックアップやウィルス スキャンなどのワークロード処理を午後5時以降に実行するようにスケジュールしている場合は、バックエンド ストレージのアクティビティが増加します。

ワークロード アクティビティの増加と減少を数日間にわたって監視した結果から、アクティビティの想定範囲が特定され、ワークロードの上限と下限が決まります。オブジェクトに対する実際のワークロード アクティビティが上限と下限の範囲から外れ、その状態が一定の期間にわたって続く場合は、オブジェクトの使用率が高すぎるか低すぎる可能性があります。

想定範囲が決定される仕組み

Unified Managerでは、少なくとも3日分のワークロード アクティビティを収集して分析してから、GUIに表示するI/O応答時間と処理の想定範囲を決定します。この期間で収集されるデータには、ワークロード アクティビティにおける変化がすべて反映されるわけではありません。最初の3日間のアクティビティを収集したあと、Unified Managerでは想定範囲を24時間ごとに午前12時に調整し、ワークロード アクティビティの変化が反映された、より正確なパフォーマンスしきい値を設定します。

注:システム時間が夏時間(DST)に切り替わると、監視しているワークロードのパフォーマンスの統計で使用する想定範囲が変わります。Unified Managerは、想定範囲の修正を即座に開始しますが、完了までに15日間ほどかかります。その間もUnified Managerの使用は継続できますが、Unified Managerは想定範囲を使用してイベントを検出するため、一部のイベントは正確でなくなる可能性があります。時間の変更前に検出されたイベントは影響を受けません。クラスタまたはUnified Managerサーバの時間を以前の時間に手動で変更した場合も、イベントの分析結果に影響が出ます。