クラスタ コンポーネントとその競合要因

クラスタ コンポーネントの競合の原因となるクラスタのパフォーマンスの問題を特定することができます。コンポーネントを使用するボリュームのワークロードのパフォーマンスが低下し、クライアント要求に対する応答時間(レイテンシ)が長くなると、Unified Managerでイベントがトリガーされます。

競合状態のコンポーネントは、最適なレベルのパフォーマンスを提供できません。そのコンポーネント自体のパフォーマンスが低下するほか、他のクラスタ コンポーネントやワークロード(Victimと呼ばれます)のレイテンシが増大することもあります。コンポーネントの競合状態を解消するには、ワークロードを減らすか処理能力を高めることでパフォーマンスを通常のレベルまで戻す必要があります。Unified Managerでは、ワークロードのパフォーマンスの収集と分析が5分間隔で行われるため、クラスタ コンポーネントの利用率が高い状態が長時間続いたときにのみ検出されます。利用率が高い状態が5分間のうちの短時間しか続かないような一時的な利用率の急増は検出されません。

たとえば、ストレージ アグリゲートに対するワークロードがそれぞれのI/O要求を満たそうと競合している場合、そのアグリゲートは競合状態になることがあります。この場合、そのアグリゲートに対する他のワークロードが影響を受けてパフォーマンスが低下する可能性があります。アグリゲートのアクティビティを減らす方法はいくつかあり、たとえば、1つ以上のワークロードを負荷の低いアグリゲートに移動し、現在のアグリゲートに対する全体的なワークロードの負荷を低くすることができます。QoSポリシー グループについては、スループット制限を調整したりワークロードを別のポリシー グループに移動したりすることで、ワークロードが調整されないようにすることができます。

Unified Managerは次のクラスタ コンポーネントを監視し、競合状態になるとアラートを生成します。

ネットワーク
クラスタ上でのiSCSIプロトコルまたはファイバチャネル(FC)プロトコルによるI/O要求の待機時間を表します。待機時間とは、クラスタがI/O要求に応答できるようになるまでに、iSCSI Ready to Transfer(R2T)またはFCP Transfer Ready(XFER_RDY)トランザクションが待つ時間です。ネットワーク コンポーネントが競合状態にある場合、ブロック プロトコル レイヤでの長い待機時間は、1つ以上のワークロードのレイテンシに影響していることを意味します。
ネットワーク処理
プロトコル レイヤとクラスタ間のI/O処理に関与する、クラスタ内のソフトウェア コンポーネントを表します。ネットワーク処理を実行するノードが、イベント検出後に変更された可能性があります。ネットワーク処理コンポーネントが競合状態にある場合、ネットワーク処理ノードでの高利用率は、1つ以上のワークロードのレイテンシに影響していることを意味します。
QoSポリシー
ワークロードがメンバーになっているストレージQoSポリシー グループを表します。ポリシー グループ コンポーネントが競合状態にある場合、ポリシー グループ内のすべてのワークロードに、スループットの制限によってスロットルが適用され、1つ以上のワークロードのレイテンシに影響していることを意味します。
クラスタ インターコネクト
クラスタ ノードを物理的に接続するケーブルとアダプタを表します。クラスタ インターコネクト コンポーネントが競合状態にある場合は、クラスタ インターコネクトでのI/O要求の長い待機時間がワークロードのレイテンシに影響していることを意味します。
データ処理
クラスタとストレージ アグリゲート間でワークロードを含むI/O処理に関与する、クラスタ内のソフトウェア コンポーネントを表します。データ処理を扱うノードが、イベント検出後に変更された可能性があります。データ処理コンポーネントが競合状態にある場合、データ処理ノードでの高利用率は、1つ以上のワークロードのレイテンシに影響していることを意味します。
MetroClusterのリソース
NVRAMとインタースイッチ リンク(ISL)を含むMetroClusterリソースを表します。MetroCluster構成のクラスタ間でデータをミラーリングするのに使用します。MetroClusterコンポーネントが競合状態にある場合は、ローカル クラスタのワークロードによる大量の書き込みスループットまたはリンクの不具合が、ローカル クラスタの1つ以上のワークロードのレイテンシに影響していることを意味します。クラスタがMetroCluster構成に含まれていない場合は、このアイコンは表示されません。
アグリゲートまたはSSDアグリゲートの処理
ワークロードが実行されているストレージ アグリゲートを表します。アグリゲート コンポーネントが競合状態にある場合は、アグリゲートの高利用率が1つ以上のワークロードのレイテンシに影響していることを意味します。アグリゲートには、HDDのみで構成されるものと、HDDとSSDが混在するもの(Flash Poolアグリゲート)があります。「SSDアグリゲート」には、SSDのみで構成されるもの(オールフラッシュ アグリゲート)と、SSDとクラウド階層が混在するもの(FabricPoolアグリゲート)があります。
クラウド レイテンシ
クラスタとユーザ データ格納先のクラウド階層の間のI/O処理に関与する、クラスタ内のソフトウェア コンポーネントを表します。クラウド レイテンシ コンポーネントが競合状態にある場合、クラウド階層でホストされたボリュームからの大量の読み取りが1つ以上のワークロードのレイテンシに影響していることを意味します。
同期SnapMirror
SnapMirror同期関係でのプライマリ ボリュームからセカンダリ ボリュームへのユーザ データのレプリケーションに関係する、クラスタ内のソフトウェア コンポーネントを表します。同期SnapMirrorコンポーネントが競合状態にある場合、SnapMirror同期処理のアクティビティが1つ以上のワークロードのレイテンシに影響していることを意味します。