パフォーマンス エクスプローラおよび[ワークロード分析]のIOPS、IOPS/TB、およびMBpsの各グラフで、ボリュームやLUNに適用されているONTAP定義のサービス品質(QoS)ポリシーの設定を確認することができます。グラフに表示される情報は、ワークロードに適用されているQoSポリシーのタイプによって異なります。
最大スループット(「ピーク」)は、ワークロードに許容される最大スループットを定義する設定で、競合するワークロードのシステム リソースへの影響を抑制するために使用されます。最小スループット(「想定」)は、ワークロードに必要な最小スループットを定義する設定で、競合するワークロードによる要求に関係なく、重要なワークロードに最小限のスループットを確保するために使用されます。
IOPSおよびMBpsの共有と非共有のQoSポリシーでは、「最小」と「最大」という用語が下限と上限の意味で使用されます。ONTAP 9.3で導入されたIOPS/TBのアダプティブQoSポリシーでは、「予想」と「ピーク」という用語が下限と上限の意味で使用されます。
ONTAPではこの2つのタイプのQoSポリシーを作成できますが、パフォーマンス グラフには、ワークロードへの適用方法に応じて3通りの方法でQoSポリシーが表示されます。
ポリシーのタイプ | 機能 | Unified Managerインターフェイスでの表示 |
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単一のワークロードに割り当てられた共有のQoSポリシー、単一のワークロードまたは複数のワークロードに割り当てられた非共有のQoSポリシー | 指定されたスループット設定を各ワークロードが消費可能 | 「(QoS)」と表示 |
複数のワークロードに割り当てられた共有のQoSポリシー | 指定されたスループット設定をすべてのワークロードが共有 | 「(QoS 共有)」と表示 |
単一のワークロードまたは複数のワークロードに割り当てられたアダプティブQoSポリシー | 指定されたスループット設定を各ワークロードが消費可能 | 「(QoS アダプティブ)」と表示 |
次の図は、カウンタ グラフでの3通りの表示方法の例を示したものです。
IOPSで定義された標準のQoSポリシーをワークロードのIOPS/TBグラフに表示するときは、IOPSの値がIOPS/TBの値にONTAPで換算され、そのポリシーがUnified ManagerのIOPS/TBグラフに「QoS(IOPS)」というテキスト付きで表示されます。
IOPS/TBで定義されたアダプティブQoSポリシーをワークロードのIOPSグラフに表示するときは、ピークIOPSの割り当て設定の設定方法に応じて、IOPS/TBの値がIOPSの値にONTAPで換算され、そのポリシーがUnified ManagerのIOPSグラフに「QoS アダプティブ - 使用済み(IOPS/TB)」または「QoS アダプティブ - 割り当て済み(IOPS/TB)」というテキスト付きで表示されます。割り当て設定が「割り当て済みスペース」の場合は、ボリュームのサイズに基づいてピークIOPSが計算されます。割り当て設定が「使用済みスペース」の場合は、Storage Efficiency機能の効果を考慮し、ボリュームに格納されているデータの量に基づいてピークIOPSが計算されます。