システム定義のパフォーマンスしきい値ポリシーのタイプ

Unified Managerには、クラスタのパフォーマンスを監視し、イベントを自動的に生成する標準のしきい値ポリシーがいくつか用意されています。これらのポリシーはデフォルトで有効になっており、監視対象のパフォーマンスしきい値を超えたときに警告イベントまたは情報イベントを生成します。

注:システム定義のパフォーマンスしきい値ポリシーは、Cloud Volumes ONTAP、ONTAP Edge、ONTAP Selectの各システムでは無効です。

システム定義のパフォーマンスしきい値ポリシーから不要なイベントが送られてくる場合は、[イベント セットアップ]ページで個々のポリシーのイベントを無効にすることができます。

クラスタのしきい値ポリシー

システム定義のクラスタ パフォーマンスしきい値ポリシーは、Unified Managerで監視されている各クラスタにデフォルトで割り当てられます。

クラスタ不均衡しきい値
クラスタ内の1つのノードの負荷が他のノードよりもはるかに高く、ワークロードのレイテンシに影響を及ぼす可能性がある状況を特定します。
クラスタ内のすべてのノードの使用済みパフォーマンス容量の値が比較され、負荷の差が30%を超えるノードがないかどうかが確認されます。これは警告イベントです。

ノードのしきい値ポリシー

システム定義のノード パフォーマンスしきい値ポリシーは、Unified Managerで監視されているクラスタ内の各ノードにデフォルトで割り当てられます。

利用率の高いノード リソース
1つのノードが運用効率の上限を超えて稼働していて、ワークロードのレイテンシに影響を及ぼしている可能性がある状況を特定します。
100%以上のパフォーマンス容量を12時間以上使用しているノードがないかどうかが確認されます。これは警告イベントです。
利用率の高いノードHAペア
HAペアのノードがHAペアの運用効率の上限を超えて稼働している状況を特定します。
HAペアの2つのノードの使用済みパフォーマンス容量の値が確認されます。2つのノードの使用済みパフォーマンス容量の合計が12時間以上にわたって200%を超えている場合は、コントローラ フェイルオーバーがワークロードのレイテンシに影響を及ぼします。これは情報イベントです。
ノード ディスクの断片化
アグリゲート内の1つまたは複数のディスクが断片化されていて、主要なシステム サービスの速度が低下し、ノード上のワークロードのレイテンシに影響を及ぼしている可能性がある状況を特定します。
ノード上のすべてのアグリゲートで特定の読み取り / 書き込み処理の比率が確認されます。このポリシーは、SyncMirrorの再同期中、またはディスク スクラビング処理中にエラーが検出された場合にもトリガーされることがあります。これは警告イベントです。
注:「ノード ディスクの断片化」ポリシーは、HDDのみのアグリゲートを分析します。Flash Pool、SSD、およびFabricPoolのアグリゲートは分析しません。

アグリゲートのしきい値ポリシー

システム定義のアグリゲート パフォーマンスしきい値ポリシーは、Unified Managerで監視されているクラスタ内の各アグリゲートにデフォルトで割り当てられます。

利用率の高いアグリゲート ディスク
アグリゲートが運用効率の上限を超えて稼働していて、ワークロードのレイテンシに影響を及ぼしている可能性がある状況を特定します。そのために、設定されているディスクの利用率が30分以上にわたって95%を超えているアグリゲートが確認されます。次のこの複数条件のポリシーは問題の原因を特定するための以下の分析を実行します。
  • アグリゲート内のディスクがバックグラウンドでメンテナンス作業を実行中かどうか。

    ディスクに対してバックグラウンドで実行されるメンテナンス作業には、ディスク再構築、ディスク スクラビング、SyncMirrorの再同期、再パリティ化などがあります。

  • ディスク シェルフのFibre Channelインターコネクトに通信のボトルネックはあるか。
  • アグリゲートの空きスペースが不足しているか。

3つの下位ポリシーのうちの1つ(または複数)にも違反しているとみなされた場合にのみ、このポリシーに対して警告イベントが発行されます。アグリゲート内のディスクの利用率が95%以上になっているという条件だけでは、パフォーマンス イベントはトリガーされません。

注:「利用率の高いアグリゲート ディスク」ポリシーは、HDDのみのアグリゲートとFlash Pool(ハイブリッド)アグリゲートを分析します。SSDアグリゲートとFabricPoolアグリゲートは分析しません。

ワークロード レイテンシのしきい値ポリシー

システム定義のワークロード レイテンシしきい値ポリシーは、「想定レイテンシ」の値が定義されたパフォーマンス サービス レベル ポリシーが設定されているワークロードに割り当てられます。

パフォーマンス サービス レベルに定義されたワークロードのボリューム / LUN レイテンシしきい値を超過
「想定レイテンシ」を超えていて、ワークロードのパフォーマンスに影響を及ぼしているボリューム(ファイル共有)とLUNを特定します。これは警告イベントです。
想定レイテンシの値を超えた時間が過去1時間に30%を超えるワークロードがないかどうかが確認されます。

QoSのしきい値ポリシー

システム定義のQoSパフォーマンスしきい値ポリシーは、ONTAPのQoS最大スループット ポリシー(IOPS、IOPS/TB、またはMBps)が設定されているワークロードに割り当てられます。ワークロードのスループットの値が設定されたQoS値を15%下回ると、Unified Managerはイベントをトリガーします。

QoS最大IOPS / MBpsしきい値
IOPSまたはMBpsがQoS最大スループット制限を超えていて、ワークロードのレイテンシに影響を及ぼしているボリュームおよびLUNを特定します。これは警告イベントです。
ポリシー グループにワークロードが1つだけ割り当てられている場合は、割り当てられているQoSポリシー グループで定義された最大スループットしきい値を超えているワークロードがないかどうかが過去1時間の各収集期間について確認されます。
複数のワークロードで同じQoSポリシーを使用している場合は、ポリシーに割り当てられたすべてのワークロードのIOPSまたはMBpsの合計が求められ、その合計がしきい値を超えていないかどうかが確認されます。
QoS ピーク IOPS/TB しきい値 / QoS ピーク IOPS/TB(ブロック サイズ指定)しきい値
IOPS/TBがアダプティブQoSピーク スループット制限(またはブロック サイズ指定のIOPS/TB制限)を超えていて、ワークロードのレイテンシに影響を及ぼしているボリュームを特定します。これは警告イベントです。
このポリシーでは、アダプティブQoSポリシーで定義されたIOPS/TBのピークしきい値を各ボリュームのサイズに基づいてQoS最大IOPSの値に換算し、過去1時間の各パフォーマンス収集期間にQoS最大IOPSを超えているボリュームがないかどうかが確認されます。
注:このポリシーは、クラスタにONTAP 9.3以降のソフトウェアがインストールされている場合にのみボリュームに適用されます。
アダプティブQoSポリシーに「ブロック サイズ」が定義されている場合は、各ボリュームのサイズに基づいてしきい値がQoSの最大MBpsの値に換算され、 過去1時間の各パフォーマンス収集期間にこの値を超えているボリュームがないかどうかが確認されます。
注:このポリシーは、クラスタにONTAP 9.5以降のソフトウェアがインストールされている場合にのみボリュームに適用されます。