[パフォーマンス エクスプローラ]のグラフでは、ボリュームやLUNに対してONTAPで定義されているサービス品質(QoS)ポリシーの設定を確認することができます。最大スループット設定は、競合するワークロードによるシステム リソースへの影響を抑制するために使用されます。最小スループット設定は、競合するワークロードによる要求に関係なく、重要なワークロードに最小限のスループットを確保するために使用されます。
QoSスループットの下限
と上限
のIOPSおよびMBpsの設定は、ONTAPで設定されている場合にのみカウンタ グラフに表示されます。最小スループット設定は、ONTAP 9.2以降のソフトウェアを実行しているシステムでのみ使用できます。対象はAFFシステムのみで、現時点ではIOPSについてのみ設定できます。
アダプティブQoSポリシーはONTAP 9.3以降で使用できる機能で、IOPSの代わりにIOPS/TBが使用されます。アダプティブ ポリシーは、QoSポリシーの値をワークロードごとにボリューム サイズに基づいて自動的に調整し、ボリューム サイズが変わっても容量に対するIOPSの比率を維持します。アダプティブQoSポリシー グループはボリュームにのみ適用できます。アダプティブQoSポリシーでは、最小と最大の代わりに、想定
とピーク
というQoSの用語が使用されます。
Unified Managerでは、定義されているQoS最大ポリシーの設定を超えるワークロードが過去1時間の各パフォーマンス収集期間で見つかった場合に、QoSポリシーの違反とみなして警告イベントを生成します。ワークロードのスループットが各収集期間に短時間だけQoSのしきい値を超えることがありますが、Unified Managerのグラフには収集期間全体の平均
のスループットが表示されます。そのため、QoSのイベントが表示された場合でも、グラフではワークロードのスループットがポリシーのしきい値を超えていないように見えることがあります。
特定のボリュームまたはLUNのIOPSやMBpsが非常に高く、システム リソースを圧迫している場合は、System ManagerまたはONTAP CLIを使用して、それらのワークロードが他のワークロードのパフォーマンスに影響しないようにQoS設定を調整することができます。
QoS設定の調整の詳細については、ONTAP 9 パフォーマンス管理パワー ガイド を参照してください。