LIFのレプリケーションおよび配置の要件と問題

MetroCluster構成におけるLIFのレプリケーションの要件を理解しておく必要があります。また、レプリケートされたLIFがパートナー クラスタにどのように配置されるかを把握し、LIFのレプリケーションまたはLIFの配置に失敗した場合に発生する問題について確認しておく必要があります。

パートナー クラスタへのLIFのレプリケーション

MetroCluster構成内の1つのクラスタにLIFを作成すると、そのLIFはパートナー クラスタにレプリケートされます。LIFは名前に基づいて1対1で配置されるわけではありません。スイッチオーバー処理後にLIFを使用できるようにするため、LIFの配置プロセスは、ポートがLIFをホストできるかどうかを到達可能性とポート属性チェックに基づいて検証します。

LIFをレプリケートしてパートナー クラスタに配置するには、システムが次の条件を満たしている必要があります。

条件 LIFタイプ:FC LIFタイプ:IP / iSCSI
ノードの特定 LIFを作成したノードのディザスタ リカバリ(DR)パートナーに、レプリケートされたLIFが配置されます。

DRパートナーが使用できない場合は、DR補助パートナーに配置されます。

LIFを作成したノードのDRパートナーに、レプリケートされたLIFが配置されます。

DRパートナーが使用できない場合は、DR補助パートナーに配置されます。

ポートの特定 接続されているFCターゲット ポートがDRクラスタで特定されます。 ソースLIFと同じIPspaceにあるDRクラスタのポートが到達可能性チェックの対象として選択されます。

DRクラスタに同じIPspaceのポートがない場合はLIFを配置できません。

同じIPspaceとサブネットですでにLIFをホストしているDRクラスタのポートは自動的に到達可能とマークされ、配置先として使用できます。これらのポートは、到達可能性チェックの対象ではありません。

到達可能性チェック 到達可能性は、DRクラスタのポートのソース ファブリックWWNの接続をチェックすることによって、判別されます。

DRサイトに同じファブリックがない場合、LIFはDRパートナーの任意のポートに配置されます。

上記で特定されたDRクラスタの各ポートから配置対象LIFのソースIPアドレスにAddress Resolution Protocol(ARP)ブロードキャストが送信され、その応答に基づいて到達可能性が判別されます。

到達可能性チェックにパスするには、2つのクラスタ間でARPブロードキャストが許可される必要があります。

ソースLIFから応答を受信した各ポートが配置可能なポートとしてマークされます。

ポートの選択 アダプタ タイプや速度などの属性に基づいてポートが分類され、属性が一致するポートが選択されます。

属性が一致するポートがない場合、LIFはDRパートナーの任意の接続されたポートに配置されます。

到達可能性チェックで到達可能とマークされたポートのうち、LIFのサブネットに関連付けられたブロードキャスト ドメイン内のポートが優先して選択されます。

DRクラスタにLIFのサブネットに関連付けられたブロードキャスト ドメイン内の使用可能なネットワーク ポートがない場合は、ソースLIFに到達可能なポートが選択されます。

ソースLIFに到達可能なポートがない場合は、ソースLIFのサブネットに関連付けられたブロードキャスト ドメインからポートが選択され、該当するブロードキャスト ドメインが存在しない場合は、任意のポートが選択されます。

アダプタ タイプ、インターフェイス タイプ、速度などの属性に基づいてポートが分類され、属性が一致するポートが選択されます。

LIFの配置 到達可能なポートのうち、最も負荷の少ないポートが配置先として選択されます。 選択されたポートのうち、最も負荷の少ないポートが配置先として選択されます。

DRパートナー停止時のレプリケートされたLIFの配置

あるノードにiSCSIまたはFC LIFが作成され、そのノードのDRパートナーがテイクオーバーされた場合、LIFがレプリケートされてDR補助パートナー ノードに配置されます。その後ギブバック処理が発生しても、LIFはDRパートナーに自動的には移動されません。そのため、パートナー クラスタ内の1つのノードにLIFが集中する可能性があります。MetroClusterのスイッチオーバー処理が発生した場合、その後のStorage Virtual Machine(SVM)に属するLUNをマップする処理は失敗します。

テイクオーバー処理またはギブバック処理の完了後、metrocluster check lif showコマンドを実行してLIFの配置が正しいことを確認する必要があります。エラーがある場合は、metrocluster check lif repair-placementコマンドを実行して問題を解決します。

LIF配置エラー

metrocluster check lif showコマンドで表示されるLIF配置エラーは、スイッチオーバー処理のあとも削除されません。配置エラーがあるLIFに対してnetwork interface modifynetwork interface rename、またはnetwork interface deleteのいずれかのコマンドを実行すると、エラーが削除され、metrocluster check lif showコマンドの出力に表示されなくなります。

LIFレプリケーション エラー

metrocluster check lif showコマンドを使用して、LIFのレプリケーションが成功したかどうかを確認することもできます。LIFのレプリケーションが失敗すると、EMSメッセージが表示されます。

レプリケーションの問題を修正するには、正しいポートが見つからなかったLIFに対してmetrocluster check lif repair-placementコマンドを実行します。MetroClusterスイッチオーバー処理の際に確実にLIFを使用できるよう、LIFのレプリケーション エラーはできるだけ早く解決する必要があります。

注: ソースSVMがダウンしている場合でも、デスティネーションSVMで同じIPspaceとネットワークを使用するポートに別のSVMに所属するLIFが設定されていれば、LIFの配置は続行されます。