SnapVaultは、基準への準拠およびその他のガバナンス関連の目的で、ディスクツーディスクのSnapshotコピーのレプリケーションを行うために設計されたアーカイブ テクノロジです。SnapMirror関係では、通常、ソース ボリューム内のSnapshotコピーだけがデスティネーションに含まれますが、SnapVaultデスティネーションはより長い期間にわたって作成されたポイントインタイムのSnapshotコピーを保持します。
たとえば、ビジネスに関する政府会計規則に準拠するために、20年の期間にわたってデータのSnapshotコピーを毎月1回保持しなければならない場合があります。バックアップ ストレージからデータを提供するための要件は存在しないため、デスティネーション システムでは低速かつ低コストのディスクを使用できます。
SnapMirrorとSnapVaultは同じコマンド インフラを共有します。SnapMirrorポリシーの作成時に、使用する方法を指定します。どちらの方法にもピア クラスタとピアSVMが必要です。
次の図は、SnapVaultデータ保護関係を示しています。
SnapMirrorと同様に、SnapVaultを初めて起動すると、ベースライン転送が実行されます。関係のSnapMirrorポリシーでは、ベースラインおよび更新の内容を定義します。
デフォルトのSnapVaultポリシーであるXDPDefaultに基づくベースライン転送では、ソース ボリュームのSnapshotコピーが作成され、そのコピーおよびコピーが参照するデータ ブロックがデスティネーション ボリュームに転送されます。SnapMirrorとは異なり、SnapVaultにはベースラインの古いSnapshotコピーが含まれません。
更新は、設定されたスケジュールに従って非同期に行われます。関係のポリシーで定義するルールによって、更新に含める新しいSnapshotコピーおよび保持するコピーの数が特定されます。ポリシーで定義されたラベル(「monthly」など)は、ソース上のSnapshotポリシーで定義された1つ以上のラベルと一致する必要があります。一致しない場合は、レプリケーションが失敗します。
XDPDefaultポリシーに基づく各更新では、SnapMirrorが前回の更新後に作成されたSnapshotコピーを転送します(Snapshotコピーのラベルがポリシーのルールで定義されたラベルに一致する場合)。以下に示すXDPDefaultポリシーのsnapmirror policy showコマンドの出力では、次の点に注意してください。
falseです。これは、SnapMirrorが関係を更新するときに、XDPDefaultによってSnapshotコピーが作成されないことを示します。
dailyおよび
weeklyというルールがあります。これは、SnapMirrorが関係を更新するときに、ソース上のラベルが一致するすべてのSnapshotコピーが転送されることを示します。
cluster_dst::> snapmirror policy show -policy XDPDefault -instance Vserver: vs0 SnapMirror Policy Name: XDPDefault SnapMirror Policy Type: vault Policy Owner: cluster-admin Tries Limit: 8 Transfer Priority: normal Ignore accesstime Enabled: false Transfer Restartability: always Network Compression Enabled: false Create Snapshot: false Comment: Default policy for XDP relationships with daily and weekly rules. Total Number of Rules: 2 Total Keep: 59 Rules: SnapMirror Label Keep Preserve Warn Schedule Prefix ---------------- ---- -------- ---- -------- ------ daily 7 false 0 - - weekly 52 false 0 - -