ElementとONTAP間のレプリケーションの概要

ONTAP 9.3以降では、SnapMirrorを使用してElementボリュームのSnapshotコピーをONTAPのデスティネーションにレプリケートできます。これにより、Elementサイトで災害が発生した場合でも、ONTAPシステムからクライアントに引き続きデータを提供し、サービスの復旧後にElementソース ボリュームを再アクティブ化できます。

ONTAP 9.4以降では、ONTAPノードで作成したLUNのSnapshotコピーをElementシステムにレプリケートして戻すことができます。たとえば、Elementサイトの停止中にLUNを作成した場合や、LUNを使用してONTAPからElementソフトウェアにデータを移行する場合に便利です。

データ保護関係のタイプ

SnapMirrorには2種類のデータ保護関係があります。どちらのタイプでも、SnapMirrorは関係を初期化または更新する前にElementソース ボリュームのSnapshotコピーを作成します。

デフォルト ポリシー

SnapMirrorを初めて起動すると、ソース ボリュームからデスティネーション ボリュームへのベースライン転送が実行されます。SnapMirrorポリシーは、ベースラインおよび更新の内容を定義します。

データ保護関係を作成する際にデフォルトまたはカスタムのポリシーを指定できます。ポリシー タイプによって、対象となるSnapshotコピー、および保持するコピー数が決まります。

次の表はデフォルトのポリシーの一覧です。MirrorLatestポリシーは従来のDR関係を作成する場合に使用します。MirrorAndVaultまたはUnified7yearポリシーは、同じデスティネーション ボリュームにDRと長期保持を設定するユニファイド レプリケーション関係を作成する場合に使用します。

ポリシー

ポリシー タイプ

更新時の動作

MirrorLatest async-mirror SnapMirrorで作成されたSnapshotコピーが転送されます。
MirrorAndVault mirror-vault SnapMirrorで作成されたSnapshotコピーと、前回の更新後に作成されたSnapshotコピーのうちSnapMirrorラベルがdailyまたはweeklyのSnapshotコピーが転送されます。
Unified7year mirror-vault SnapMirrorで作成されたSnapshotコピーと、前回の更新後に作成されたSnapshotコピーのうちSnapMirrorラベルがdailyweekly、またはmonthlyのSnapshotコピーが転送されます。
注: SnapMirrorポリシーに関する詳細な背景情報(使用するポリシーに関するガイダンスなど)については、ONTAPデータ保護パワーガイドを参照してください。

SnapMirrorラベルの概要

ポリシー タイプがmirror-vaultのすべてのポリシーには、レプリケートするSnapshotコピーを指定するルールが必要です。たとえば、dailyルールは、dailyというSnapMirrorラベルが割り当てられたSnapshotコピーだけをレプリケートする必要があることを指定します。SnapMirrorラベルは、Element Snapshotコピーの設定時に割り当てます。

Elementソース クラスタからONTAPデスティネーション クラスタへのレプリケーション

Elementこれにより、Elementサイトで災害が発生した場合でも、ONTAPシステムからクライアントに引き続きデータを提供し、サービスの復旧後にElementソース ボリュームを再アクティブ化できます。

ElementボリュームはONTAPのLUNとほぼ同じです。SnapMirrorでは、ElementソフトウェアとONTAPの間のデータ保護関係の初期化時に、Elementボリュームの名前を使用してLUNが作成されます。ElementからONTAPへのレプリケーションの要件を満たす既存のLUNがある場合は、そのLUNにデータがレプリケートされます。

レプリケーション ルールは次のとおりです。

ONTAPソース クラスタからElementデスティネーション クラスタへのレプリケーション

ONTAP 9.4以降では、ONTAPシステムで作成したLUNのSnapshotコピーをElementボリュームにレプリケートして戻すことができます。

レプリケーション ルールは次のとおりです。

前提条件

ElementとONTAPの間にデータ保護関係を設定するには、次の要件を満たしている必要があります。

サポートの詳細

次の表に、ElementからONTAPへのバックアップのサポート内容を記載します。

リソースまたは機能 サポートの詳細
SnapMirror
  • SnapMirrorのリストア機能はサポートされません。
  • MirrorAllSnapshotsおよびXDPDefaultポリシーはサポートされません。
  • vaultポリシー タイプはサポートされません。
  • システム定義のall_source_snapshotsルールはサポートされません。
  • mirror-vaultポリシー タイプはElementソフトウェアからONTAPへのレプリケーションでのみサポートされます。ONTAPからElementソフトウェアへのレプリケーションにはasync-mirrorを使用してください。
  • snapmirror policy add-ruleコマンドの-scheduleオプションと-prefixオプションはサポートされません。
  • snapmirror resyncコマンドの-preserveオプションと-quick-resyncオプションはサポートされません。
  • ストレージ効率は維持されません。
  • ファンアウトおよびカスケード構成のデータ保護はサポートされません。
ONTAP
  • ONTAP Selectは、ONTAP 9.4およびElement 10.3以降でサポートされます。
  • Cloud Volumes ONTAPは、ONTAP 9.5およびElement 11.0以降でサポートされます。
Element
  • ボリューム サイズの上限は8TiBです。
  • ボリュームのブロック サイズは512バイトにする必要があります。4Kバイトのブロック サイズはサポートされません。
  • ボリューム サイズは1MiBの倍数にする必要があります。
  • ボリューム属性は維持されません。
  • レプリケートされるSnapshotコピーの最大数は30です。
ネットワーク
  • 転送ごとに使用できるTCP接続は1つです。
  • ElementノードはIPアドレスとして指定する必要があります。DNSホスト名検索はサポートされません。
  • IPspaceはサポートされません。
SnapLock SnapLockボリュームはサポートされません。
FlexGroup FlexGroupボリュームはサポートされません。
SVM DR SVM DR構成のONTAPボリュームはサポートされません。
MetroCluster MetroCluster構成のONTAPボリュームはサポートされません。