アレイLUN間でフェイルオーバー モードが異なる

ONTAPでは、特定のONTAPシステムが認識するアレイLUNは、すべて同じフェイルオーバー モードに設定する必要があります。一部のストレージ アレイでは、アレイLUNへのパスごとに異なるフェイルオーバー モードを設定できます。

storage errors showのメッセージ

NAME(UID): This array LUN is configured with conflicting failover modes. Each path to this LUN must use the same mode.

説明

一部のストレージ アレイ(EMC CLARiX ストレージ アレイなど)では、FCイニシエータ ポート側でフェイルオーバー モードを設定できます。このようなストレージ アレイでは、同じONTAPシステムのFCイニシエータから認識される複数のアレイLUNに異なるフェイルオーバー モードを設定することが可能です。ONTAPでは、特定のONTAPシステムのアレイLUNへのパス間でフェイルオーバー モードが異なる構成はサポートされていません。

使用しているストレージ アレイで、FCイニシエータによるアレイLUNのフェイルオーバー モードの設定がサポートされている場合は、ONTAPシステムが認識するアレイLUNでフェイルオーバー モードの設定に問題がないか、インストールの検証プロセスで確認する必要があります。storage errors showコマンドでは、アレイLUNに異なるフェイルオーバー モードが設定されているとアラートが表示されてEMSメッセージが生成されます。

アレイLUNのフェイルオーバー モード設定が一貫していなくてもシステムは動作しますが、この問題はできるだけ早く修正する必要があります。問題を修正しておかないと、1つのパスで障害が発生した場合に、ONTAPシステムが正常に動作しなかったり、フェイルオーバーが実行されなかったり、またはシステムがパニック状態になったりする可能性があります。

注: ONTAPを実行する複数のノード間では、異なるフェイルオーバー モード設定がサポートされます。たとえば、ノードAでアレイLUNへのパスにアクティブ / パッシブ モードを使用し、ノードBで同じアレイLUNへのパスにALUAを使用することができます。

トラブルシューティングと問題解決

LUNの初期化時にONTAPで検出された最初のパスのフェイルオーバー モードが、特定のONTAPシステムのLUNへのすべてのパスのフェイルオーバー モードとみなされます。続けて検出されたパスのフェイルオーバー モードが最初のパスのフェイルオーバー モードと違う場合、エラー メッセージが表示されます。

次のstorage errors showの例では、mysystem1のFCイニシエータ0aで認識されるLUN EMC-1.128のフェイルオーバー モードがProprietaryであり、アレイLUNの最初のパスで検出されたフェイルオーバー モードと違っていることを示しています。
mysystem1::> storage errors show
EMC-1.128 (60060160e1b0220008071baf6046e211): hba 0a port 500601603ce014de mode Proprietary: This array LUN is configured with conflicting failover modes. Each path to this LUN must use the same mode.

Disk: EMC-1.128
UID: 60060160:E1B02200:1C65EB20:BFF7E111:00000000:00000000:00000000:...

ストレージ アレイでフェイルオーバー設定の不一致を修正する必要があります。ただし、この問題を修正する手順は、最初のパスで検出されたフェイルオーバー モードが、ONTAPシステムからアレイLUNへのすべてのパスに使用したいフェイルオーバー モードであるかどうかによって異なります。

  1. storage errors show」と入力します(インストールの検証プロセスで入力していない場合)。
    注: 修正が必要な問題がある場合は、storage error showの実行を指示するメッセージがstorage array configコマンドで表示されます。
  2. storage errors showの出力を確認して、ONTAPの想定と異なるアレイLUNのフェイルオーバー モード設定を確認します。
    最初のパスで検出されたフェイルオーバー モード 必要な処理
    希望するモードである 希望するフェイルオーバー モードはALUAで、最初のパスで検出されたフェイルオーバー モードもALUAである エラー メッセージに示されたイニシエータのフェイルオーバー モードをストレージ アレイで変更します。手順3に進みます。
    希望するモードではない 希望するフェイルオーバー モードはActive/Passiveであるが、最初のパスで検出されたフェイルオーバー モードはALUAである ONTAPシステムにアレイLUNが認識されないようにします。手順4に進みます。
  3. イニシエータのフェイルオーバー モードを変更する必要がある場合は、次の手順に従って不一致を解消してください。

    この手順は、最初のパスで検出されたフェイルオーバー モードが希望するモードである場合に使用します。

    1. ONTAPで、2番目のパスをオフラインにします。
    2. エラー メッセージに示されたイニシエータのフェイルオーバー モードをストレージ アレイで変更します。
    3. ONTAPで、2番目のパスをオンラインに戻します。
  4. 不一致の問題を修正するためにONTAPシステムでアレイLUNが認識されないようにする必要がある場合は、アレイLUNがスペアであるかアグリゲートに含まれているかに応じて、次のどちらかの方法を実行します。

    最初のパスで検出されたフェイルオーバー モードが希望するモードでない場合は、次のどちらかの方法を使用します。

    方法1:アレイLUNがスペアの(アグリゲートの一部でない)場合 方法2:アレイLUNがアグリゲートに含まれている場合

    この方法では、ONTAPシステムをリブートする必要はありません。

    1. ONTAPで、該当する各スペアLUNに対して次のコマンドを実行します。disk remove_ownership LUNfullname
    2. ストレージ アレイで、該当する各アレイLUNをONTAPシステムへのすべてのパスでマスクします。
    3. 1分ほど待ってから、アレイLUNがONTAPシステムで認識されなくなっていることを確認します。
    4. ONTAPシステム上の各FCイニシエータに同じフェイルオーバー モードを設定します。
    5. 該当するすべてのアレイLUNをONTAPシステムに再度提供します。

      ONTAPでの次回のLUN検出時に、提供したLUNが検出されます。

    6. storage errors showを実行して、フェイルオーバー モードのエラーが解消されたことを確認します。

    この方法では、ONTAPシステムをリブートする必要があります。

    1. ONTAPシステムをリブートして、LOADERプロンプトを表示します。
    2. ストレージ アレイで、このシステムのFCイニシエータのフェイルオーバー モード設定を確認し、必要に応じて希望する設定に更新します。
    3. ONTAPシステムをリブートします。
    4. storage errors showを実行して、フェイルオーバー モードのエラーが解消されたことを確認します。