LDEVは、すべてのストレージ アレイ ポートで同じLUN IDにマッピングする必要があり、このIDを使用してONTAPシステムはLDEVを認識します。storage errors showの出力から、LUN IDが一致しないLDEVを特定できます。
LUN IDが一致していないと、ONTAPシステムにアレイLUNを割り当てることはできません。
HIT-1.4 (4849544143484920443630303035323430303132): This Array LUN is using multiple LUN IDs. Only one LUN ID per serial number is supported.
ストレージ アレイの構成中に、次のエラーのいずれかが発生しました。
この場合は、各アレイLUNについてエラーが報告されます。
この場合、EMC Symmetrixストレージ アレイで、各チャネル ディレクタ ポートでのVolume Set Addressing設定が異なっています。
このシナリオでは、ほとんどのストレージ アレイに該当する、LUN IDが一致していないケースを取り上げます。Volume Set Addressingの設定ミスが原因で同じエラー メッセージが表示されるケースについては、「Volume Set Addressingに一貫性がない」セクションを参照してください。
ストレージ アレイ管理者が新たにLDEV Zを作成するとします。LDEV ZのLUN IDには、LUN 3を設定することになっていますが、 ストレージ アレイ コントローラ ポート1AではLUN 3 として、ポート2AではLUN 4として設定しました。
この問題を解決するには、LDEVをマッピングするすべてのポートで同じLUN IDをLDEVに割り当てる必要があります。この例では、両方のポートでLDEVをLUN ID 3として提供する必要があります。
問題を解決するために、ストレージ アレイ管理者は正しいLUN IDを使用してLUNをマッピングし直す必要があります。ONTAPのコマンドを使用して、ストレージ管理者に提供する必要がある問題の詳細情報を入手できます。
同じLDEVのLUN IDが一致していない場合は、問題のあるLDEVのシリアル番号が表示されます。次に例を示します。
mysystem1a::> storage errors show Disk: HIT-1.4 UID: 48495441:43484920:44363030:30353234:30303132:00000000:... ---------- HITACHI_DF600F_1 ---------- HIT-1.4 (4849544143484920443630303035323430303132): This Array LUN is using multiple LUN IDs. Only one LUN ID per serial number is supported.
mysystem1a::> storage disk show -disk HIT-1.4 Disk: HIT-1.4 Container Type: unassigned Owner/Home: - / - DR Home: - Array: HITACHI_DF600F_1 Vendor: HITACHI Model: DF600F Serial Number: D600020C000C UID: 48495441:43484920:44363030:30353234:30303132:00000000:... BPS: 512 Physical Size: - Position: present Checksum Compatibility: block Aggregate: - Plex: - Paths: LUN Initiator Side Target Side Controller Initiator ID Switch Port Switch Port Acc Use Target Port TPGN... ---------- --------- -------------------- ----------------- --- --- --------------- ---- mysystem1a 0c 4 vgci9148s76:1-2 vgci9148s76:1-9 AO INU 50060e80004291c1 1 mysystem1a 0a 3 vgbr300s89:1 vgbr300s89:9 S RDY 50060e80004291c0 2 mysystem1b 0c 4 vgci9148s76:1-4 vgci9148s76:1-9 AO INU 50060e80004291c1 1 mysystem1b 0a 3 vgbr300s89:3 vgbr300s89:10 S RDY 50060e80004291c2 2 Errors: HIT-1.4 (4849544143484920443630303035323430303132): This Array LUN is using multiple LUN IDs. Only one LUN ID per serial number is supported.
storage disk showの出力のPathsセクションのLUN IDを見ると、このLDEVにLUN ID 3と4が使用されていることがわかります。
この例ではLUN ID 4が間違いです。
次の例は、休止するパスとしてイニシエータ0c上のLUN ID 4を指定したstorage path quiesceコマンドを示しています。
storage path quiesce -node mysystem1a -initiator 0c -target-wwpn 50060e80004291c1 -lun-number 4
storage path quiesceコマンドは、特定のパス上にある特定のアレイLUNへのI/Oを一時的に中断します。一部のストレージ アレイでは、アレイLUNを削除または移動する間、I/Oを停止する必要があります。
パスを休止すると、ONTAPはそのLUNを認識できなくなります。
すべてのストレージ アレイでI/Oの一時停止が必要となるわけではありませんが、停止することを推奨します。
ONTAPでの次回の検出プロセス時に、新しいアレイLUNが検出されます。検出は1分おきに実行されます。