DS224CまたはDS212Cディスク シェルフでは、電源が入った、データを提供中(I/Oが実行中)のシステム内で障害が発生したディスク ドライブを無停止でホットスワップできます。
開始する前に
- 取り付けるディスクドライブが、DS224CまたはDS212Cディスク シェルフでサポートされている必要があります。
NetApp Hardware Universe
- システムのその他のコンポーネントがすべて正常に動作している必要があります。問題がある場合は、必ずテクニカル サポートにお問い合わせください。
- 削除するディスク ドライブは、障害状態でなければなりません。
ディスク ドライブが障害状態であることを確認するには、storage disk show -brokenコマンドを実行します。障害状態のディスク ドライブは、障害ディスク ドライブの一覧に表示されます。表示されない場合は、少し待ってから再度このコマンドを実行してください。
注: ディスク ドライブの種類や容量によっては、障害ディスク ドライブの一覧に表示されるまでに数時間かかることがあります。
- 自己暗号化ディスク(SED)を交換する場合は、使用しているバージョンに対応するONTAPのドキュメントに記載されたSEDの交換手順に従う必要があります。
ONTAPのドキュメントには、SEDの交換前と交換後に実行する必要がある手順も記載されています。
ONTAP 9 NetApp Encryptionパワー ガイド
タスク概要
- 静電放電(ESD)を発生させないように、次の順番で作業を行ってください。
- ディスク ドライブは、次の手順に従い、慎重に扱ってください。
- ディスク ドライブを磁気デバイスの近くに置かないでください。
注意: 磁場によってディスク ドライブに保存されているすべてのデータが破損したり、ディスク ドライブの回路が故障し、修理不可能となる場合があります。
- ディスクをホットスワップする前に、Disk Qualification Package(DQP)の最新バージョンをインストールしておくことを推奨します。
DQPの最新バージョンをインストールしておくと、システムが新しく認定されたディスク ドライブを認識して使用できるため、ディスク ドライブの情報が最新でない場合に表示されるシステム イベント メッセージを回避できます。また、ディスク ドライブが認識されないために発生するディスクのパーティショニングも回避できます。さらに、ディスク ドライブのファームウェアが最新でない場合も、通知で知ることができます。
ネットアップのダウンロード:Disk Qualification Package
- 新しいディスク シェルフ、シェルフFRUコンポーネント、またはSASケーブルを追加する前に、お使いのシステムのディスク シェルフ(IOM)ファームウェアとディスクドライブ ファームウェアを最新バージョンにしておくことを推奨します。
ファームウェアの最新バージョンはネットアップ サポート サイトから入手できます。
ネットアップのダウンロード:ディスク シェルフ ファームウェア
ネットアップのダウンロード:ディスク ドライブおよびファームウェア
- 新しいディスク ドライブのファームウェアが最新バージョンでない場合は、自動的に更新されます(動作は中断されません)。
注: ディスク ドライブのファームウェアのバージョンは2分置きにチェックされます。
- 影響を受けるディスク シェルフの物理的な位置を特定するために、必要に応じてディスク シェルフのロケーション(青色の)LEDを点灯できます。storage shelf location-led modify -shelf-name shelf_name -led-status on
ディスク シェルフにはロケーション(青色の)LEDが3つあります(オペレータ用ディスプレイ パネルに1つと、各IOM12モジュールに1つずつ)。ロケーションLEDは30分間点灯します。点灯を中止するには、同じコマンドをoffオプションに変更して入力します。
- オペレータ用ディスプレイ パネルとFRUコンポーネントにあるディスク シェルフLEDの場所と、それらのLEDが示す意味については、ディスク シェルフLEDの監視に関する項を参照してください。
手順
- 交換用ディスク ドライブのディスク所有権を手動で割り当てる場合は、ディスク所有権の自動割り当てを無効にする必要があります。自動割り当てが無効になっている場合は次の手順に進みます。
注: スタック内のディスク ドライブがHAペアの両方のコントローラで所有されている場合は、ディスク所有権を手動で割り当てる必要があります。
注: ディスク所有権を手動で割り当てたあと、以降の手順でディスク所有権の自動割り当てを再度有効にします。
- ディスク所有権の自動割り当てが有効になっているかどうかを確認します。storage disk option show
HAペアを使用している場合、このコマンドはどちらのコントローラのコンソールからも入力できます。
ディスク所有権の自動割り当てが有効になっている場合、各コントローラのAuto Assign
列にon
と表示されます。
- ディスク所有権の自動割り当てが有効になっている場合は無効にする必要があります。storage disk option modify -node node_name -autoassign off
HAペアの場合、両方のコントローラでディスク所有権の自動割り当てを無効にする必要があります。
-
自身の適切な接地対策を行います。
- 新しいディスク ドライブを開封し、ディスク シェルフの近くの平らな場所に置きます。
梱包材は、障害が発生したディスク ドライブを返却するときのためにすべて保管しておいてください。
注: ネットアップにディスク ドライブを返却するときは、必ずESD(静電気)防止バッグに入れる必要があります。
-
システム コンソールの警告メッセージと、ディスクドライブの警告(黄色)LEDから、障害が発生したディスクドライブを物理的に特定します。
注: 障害が発生したディスク ドライブのアクティビティ(緑色)LEDは点灯する(ディスクドライブに電力が供給されている)ことはありますが、点滅する(I/Oアクティビティ)ことはありません。障害が発生したディスク ドライブにI/Oアクティビティはありません。
-
ディスクドライブの前面にあるリリース ボタンを押し、カム ハンドルを最大まで開いて、ディスクドライブをミッドプレーンから取り外します。
リリース ボタンを押すと、ディスクドライブのカム ハンドルが部分的に開きます。
注: DS212Cディスク シェルフのディスクドライブは横に配置され、リリース ボタンはディスクドライブ前面の左側にあります。DS224Cディスク シェルフのディスクドライブは縦に配置され、リリース ボタンはディスクドライブ前面の上部にあります。
以下は、DS212Cディスク シェルフのディスクドライブを示しています。

以下は、DS224Cディスク シェルフのディスクドライブを示しています。

- ディスクドライブを少し引き出してディスクを安全にスピン ダウンさせ、その後ディスク シェルフからディスクドライブを取り外します。
HDDが安全にスピン ダウンするまでに最大1分かかることがあります。
注: ディスクドライブを取り外すときは、必ず両手で支えながら作業してください。
-
カム ハンドルを開いた状態で、両手を使用して交換用ディスクドライブをディスク シェルフに挿入し、ディスクドライブが停止するまでしっかりと押し込みます。
注: 新しいディスクドライブは、10秒以上待ってから挿入してください。この期間に、システムはディスクドライブが取り外されたことを認識します。
注: ディスク キャリアの下側のむき出しになっているディスクドライブ基板に手を置かないでください。
-
ディスクドライブがミッドプレーンに完全に収まり、カチッという音がして固定されるまで、カム ハンドルを閉じます。
カム ハンドルは、ディスクドライブの前面に揃うようにゆっくりと閉じてください。
-
別のディスクドライブを交換する場合は、手順3~8を繰り返します。
- ディスクドライブのアクティビティ(緑色)LEDが点灯していることを確認します。
ディスクドライブのアクティビティLEDが緑色に点灯しているときは、ディスクドライブに電力が供給されています。ディスクドライブのアクティビティLEDが点滅しているときは、ディスクドライブに電力が供給されていて、I/Oが実行中です。ディスクドライブのファームウェアが自動的に更新されている間は、LEDが点滅します。
-
手順1でディスク所有権の自動割り当てを無効にした場合は、ディスク所有権を手動で割り当ててから、必要に応じてディスク所有権の自動割り当てを再度有効にします。
- 所有権が未設定のディスクをすべて表示します。storage disk show -container-type unassigned
- それぞれのディスクを割り当てます。storage disk assign -disk disk_name -owner owner_name
ワイルドカード文字を使用すると、一度に複数のディスクを割り当てることができます。
- 必要に応じてディスク所有権の自動割り当てを再度有効にします。storage disk option modify -node node_name -autoassign on
HAペアの場合、両方のコントローラでディスク所有権の自動割り当てを再度有効にする必要があります。
-
障害のある部品は、キットに付属するRMA指示書に従ってネットアップに返却してください。
RMA番号を確認する場合や、交換手順についてサポートが必要な場合は、テクニカル サポートにお問い合わせください。ネットアップ サポートにアクセスするか、日本国内サポート用電話番号:国内フリーダイヤル0066-33-123-265または0066-33-821-274(国際フリーフォン800-800-80-800も使用可能)までご連絡ください。