DS460Cディスク シェルフでは、電源が入った、データを提供中(I/Oが実行中)のシステム内で障害が発生したディスク ドライブを無停止でホットスワップできます。
開始する前に
- 交換用ディスクドライブがDS460Cディスク シェルフでサポートされている必要があります。
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- システムのその他のコンポーネントがすべて正常に動作している必要があります。問題がある場合は、必ずテクニカル サポートにお問い合わせください。
- 削除するディスク ドライブは、障害状態でなければなりません。
ディスク ドライブが障害状態であることを確認するには、storage disk show -brokenコマンドを実行します。障害状態のディスク ドライブは、障害ディスク ドライブの一覧に表示されます。表示されない場合は、少し待ってから再度このコマンドを実行してください。
注: ディスク ドライブの種類や容量によっては、障害ディスク ドライブの一覧に表示されるまでに数時間かかることがあります。
- 自己暗号化ディスク(SED)を交換する場合は、使用しているバージョンに対応するONTAPのドキュメントに記載されたSEDの交換手順に従う必要があります。
ONTAPのドキュメントには、SEDの交換前と交換後に実行する必要がある手順も記載されています。
ONTAP 9 NetApp Encryptionパワー ガイド
タスク概要
- 静電放電(ESD)を発生させないように、次の順番で作業を行ってください。
- ディスク ドライブは、次の手順に従い、慎重に扱ってください。
- ディスク ドライブを磁気デバイスの近くに置かないでください。
注意: 磁場によってディスク ドライブに保存されているすべてのデータが破損したり、ディスク ドライブの回路が故障し、修理不可能となる場合があります。
- ディスクをホットスワップする前に、Disk Qualification Package(DQP)の最新バージョンをインストールしておくことを推奨します。
DQPの最新バージョンをインストールしておくと、システムが新しく認定されたディスク ドライブを認識して使用できるため、ディスク ドライブの情報が最新でない場合に表示されるシステム イベント メッセージを回避できます。また、ディスク ドライブが認識されないために発生するディスクのパーティショニングも回避できます。さらに、ディスク ドライブのファームウェアが最新でない場合も、通知で知ることができます。
ネットアップのダウンロード:Disk Qualification Package
- 新しいディスク シェルフ、シェルフFRUコンポーネント、またはSASケーブルを追加する前に、お使いのシステムのディスク シェルフ(IOM)ファームウェアとディスクドライブ ファームウェアを最新バージョンにしておくことを推奨します。
ファームウェアの最新バージョンはネットアップ サポート サイトから入手できます。
ネットアップのダウンロード:ディスク シェルフ ファームウェア
ネットアップのダウンロード:ディスク ドライブおよびファームウェア
- 新しいディスク ドライブのファームウェアが最新バージョンでない場合は、自動的に更新されます(動作は中断されません)。
注: ディスク ドライブのファームウェアのバージョンは2分置きにチェックされます。
- 影響を受けるディスク シェルフの物理的な位置を特定するために、必要に応じてディスク シェルフのロケーション(青色の)LEDを点灯できます。storage shelf location-led modify -shelf-name shelf_name -led-status on
ディスク シェルフにはロケーション(青色の)LEDが3つあります(オペレータ用ディスプレイ パネルに1つと、各IOM12モジュールに1つずつ)。ロケーションLEDは30分間点灯します。点灯を中止するには、同じコマンドをoffオプションに変更して入力します。
- オペレータ用ディスプレイ パネルとFRUコンポーネントにあるディスク シェルフLEDの場所と、それらのLEDが示す意味については、ディスク シェルフLEDの監視に関する項を参照してください。
- DS460Cドライブ シェルフにはドライブ ドロワーが5つあり(上から順にドロワー1~5)、各ドロワーにドライブ スロット12個あります。

- 次の図は、シェルフ内の各ドライブ ドロワーにおける0~11のドライブ番号の配置を示しています。

手順
- 交換用ディスク ドライブのディスク所有権を手動で割り当てる場合は、ディスク所有権の自動割り当てを無効にする必要があります。自動割り当てが無効になっている場合は次の手順に進みます。
注: スタック内のディスク ドライブがHAペアの両方のコントローラで所有されている場合は、ディスク所有権を手動で割り当てる必要があります。
注: ディスク所有権を手動で割り当てたあと、以降の手順でディスク所有権の自動割り当てを再度有効にします。
- ディスク所有権の自動割り当てが有効になっているかどうかを確認します。storage disk option show
HAペアを使用している場合、このコマンドはどちらのコントローラのコンソールからも入力できます。
ディスク所有権の自動割り当てが有効になっている場合、各コントローラのAuto Assign
列にon
と表示されます。
- ディスク所有権の自動割り当てが有効になっている場合は無効にする必要があります。storage disk option modify -node node_name -autoassign off
HAペアの場合、両方のコントローラでディスク所有権の自動割り当てを無効にする必要があります。
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自身の適切な接地対策を行います。
- 新しいディスク ドライブを開封し、ディスク シェルフの近くの平らな場所に置きます。
梱包材は、障害が発生したディスク ドライブを返却するときのためにすべて保管しておいてください。
注: ネットアップにディスク ドライブを返却するときは、必ずESD(静電気)防止バッグに入れる必要があります。
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システム コンソールの警告メッセージと、ドライブ ドロワーで点灯している黄色の警告LEDから、障害が発生したディスク ドライブを特定します。
2.5インチおよび3.5インチSASドライブ キャリアにはLEDがありません。代わりに、ドライブ ドロワーの警告LEDを見て、どのドライブに障害が発生したかを確認する必要があります。
ドライブ ドロワーの警告LED(黄色)が点滅し、正しいドライブ ドロワーを開いて交換が必要なドライブを特定できます。
ドライブ ドロワーの警告LEDは各ドライブの前面左側にあり、LEDのすぐうしろにあるドライブ ハンドルに警告シンボルが付いています。
- 障害ドライブを収容しているドロワーを開きます。
- 両方のレバーを引いてドライブ ドロワーを外します。
- 伸ばしたレバーを使用して、ドライブ ドロワーを停止するところまで慎重に引き出します。
- ドライブ ドロワーの最上部で、各ドライブの前面にある警告LEDを確認します。
- 開いたドロワーから障害ドライブを取り外します。
- 取り外すドライブの前面にあるオレンジのリリース ラッチをそっと引いて戻します。
- カム ハンドルを開き、ドライブを少し持ち上げます。
- 30秒待ちます。
- カム ハンドルをつかんでシェルフからドライブを持ち上げます。
- 近くに磁場がない、静電気防止処置を施したやわらかい場所にドライブを置きます。
- 交換用ドライブをドロワーに挿入します。
- 新しいドライブのカム ハンドルを垂直な位置まで持ち上げます。
- ドライブ キャリアの両側にある2つの突起ボタンをドライブ ドロワーのドライブ チャネルにある対応するくぼみに合わせます。
- ドライブを真上から下ろし、ドライブがオレンジのリリース ラッチの下に完全に固定されるまでカム ハンドルを下に回転させます。
- ドライブ ドロワーをエンクロージャに慎重に戻します。

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注意: データ アクセスが失われる可能性 – ドロワーを乱暴に扱わないように注意してください。ドロワーに衝撃を与えたり、ストレージ アレイにぶつけて破損したりしないように、ゆっくりと押し込んでください。
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- 両方のレバーを内側に押してドライブ ドロワーを閉じます。
交換したドライブが正しく挿入されていれば、ドライブ ドロワーの前面にある緑のアクティビティLEDが点灯します。
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別のディスクドライブを交換する場合は、手順4~7を繰り返します。
- 交換したドライブのアクティビティLEDと警告LEDを確認します。
LEDのステータス |
説明 |
アクティビティLEDが点灯または点滅し、警告LEDが消灯 |
新しいドライブは正常に動作しています。 |
アクティビティLEDが消灯 |
ドライブが正しく取り付けられていない可能性があります。ドライブを取り外し、30秒待ってから再度取り付けてください。 |
警告LEDが点灯 |
新しいドライブに問題がある可能性があります。別の新しいドライブと交換してください。 注: 最初にドライブを挿入したときに警告LEDが点灯することがありますが、 問題がなければ1分以内に消灯します。
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手順1でディスク所有権の自動割り当てを無効にした場合は、ディスク所有権を手動で割り当ててから、必要に応じてディスク所有権の自動割り当てを再度有効にします。
- 所有権が未設定のディスクをすべて表示します。storage disk show -container-type unassigned
- それぞれのディスクを割り当てます。storage disk assign -disk disk_name -owner owner_name
ワイルドカード文字を使用すると、一度に複数のディスクを割り当てることができます。
- 必要に応じてディスク所有権の自動割り当てを再度有効にします。storage disk option modify -node node_name -autoassign on
HAペアの場合、両方のコントローラでディスク所有権の自動割り当てを再度有効にする必要があります。
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障害のある部品は、キットに付属するRMA指示書に従ってネットアップに返却してください。
RMA番号を確認する場合や、交換手順についてサポートが必要な場合は、テクニカル サポートにお問い合わせください。ネットアップ サポートにアクセスするか、日本国内サポート用電話番号:国内フリーダイヤル0066-33-123-265または0066-33-821-274(国際フリーフォン800-800-80-800も使用可能)までご連絡ください。