NetApp Element Plug-in for vCenter Serverでは、標準データストア上のすべての VM の Storage I/O Control ( SIOC )設定に基づいて、自動的な Quality of Service ( QoS )をオプションで設定できます。
QoS と SIOC の統合( QoSIOC )は、任意の標準データストアで有効にでき、関連付けられたすべての VM ですべての SIOC 設定のスキャンを実行します。QoSIOCElement は、パワーオンイベントやパワーオフイベント、ゲストの再起動やシャットダウン、再構成アクティビティなどの仮想マシンイベントが発生したときに、標準要素ボリュームの QoS 値を調整します。QoSSIOCサービスは、SIOCのすべてのリザベーション(シェア)の合計とIOPS制限の合計に基づいて、各データストアの基盤となるボリュームの最小QoSと最大QoSを決定します。また、バースト係数も設定できます。
QoSIOC Automation を使用する前に、次の項目を考慮する必要があります。
- QoSIOC 自動化ポリシーと QoS ポリシーは一緒に使用しないでください。QoSポリシーを使用する場合は、QoSSIOCを有効にしないでください。QoSIOC は、ボリューム QoS 設定の QoS 値を上書きして調整します。
- QoSIOC は、仮想デスクトップや専用のキオスクタイプの VM など、日常的に、または 1 日に数回、再起動、電源オン、または電源オフを行うことができる、使用頻度の少ない VM に最適です。
- QoSIOC は、再起動がほとんどなく、ストレージへのアクセスが常に同じである必要があるデータベース、アプリケーション、インフラサーバなどのサービス環境には適していません。QoS ポリシーは、これらの環境に最適です。
- QoSIOC は、標準データストアでのみ使用できます。仮想ボリューム( VVol )では機能しません。
データストアのQoSSIOC設定時には次のダイアログ ボックスが表示されます。

- Enable QoS & SIOC
データストア上の各VMDKのSIOC値の自動監視を有効にし、その値に従って基盤となるボリュームのQoS値を設定します。
- Burst Factor
各VDMKのSIOC IOPS制限値の合計に対する乗数です。この係数に基づいて、基盤となるボリュームに許容されるバーストIOPSが決まります。
- Override Default QoS
- オンにすると[Shares]と[Limit IOPS]を指定できるようになります。これらの値は、各VMのSIOC設定がデフォルトに設定されている場合に使用できます。
- Shares
- SIOC設定がデフォルトに設定されている場合に使用される各VDMKの最小IOPSです。
- Limit IOPS
- SIOC設定がデフォルトに設定されている場合に使用される各VDMKの最大IOPSです。
VMDKのSIOC設定がデフォルトの設定(シェア レベルが[Normal]、IOPS制限が[Unlimited])の場合、[Shares]と[Limit IOPS]の値が基盤となるボリューム全体のQoSに加算されます。VMDKのSIOC設定がデフォルト レベルでない場合は、SIOCのシェアが基盤となるボリュームの最小QoSに、IOPS制限値が最大QoSに加算されます。
注: リザベーション値はvSphere APIでは設定できません。VMDKに対してリザベーション値が設定されている場合、シェアは無視され、代わりにリザベーション値が使用されます。