アップグレード時にシステムが受ける影響

アップグレード中も、StorageGRID Webscaleシステムでは引き続きオブジェクトの取り込みと読み出しが可能です。ただし、クライアント アプリケーションがグリッド ノードに接続できない時間が発生する可能性があります。アップグレード中はアラームがトリガーされることもありますが、これらのアラームはアップグレード プロセスが完了するとクリアされます。

クライアント アプリケーションが短時間中断される場合がある

StorageGRID Webscaleシステムのアップグレード プロセス中もクライアント アプリケーションからデータを取り込み、読み出すことができますが、サービスの再起動時に短時間だけ個々のAPIゲートウェイ ノードまたはストレージ ノードへのクライアント接続が中断される可能性があります。接続はアップグレードの終了後に再開され、個々のノードのサービスも再開されます。

アップグレード中、StorageGRID Webscaleシステムの各ノードが一度に1つずつ数分間停止されます。接続の中断が短時間でも許容されない場合は、アップグレード時のダウンタイムをスケジュールする必要があります。

注意:APIゲートウェイ ノードがNAS Bridgeインスタンスに接続されている場合は、プライマリAPIゲートウェイ ノードをアップグレードする前に、NAS Bridgeを別のAPIゲートウェイ ノードに手動で接続する必要があります。そうしないと、NFSクライアントとSMBクライアントがそれぞれのデータに一時的にアクセスできなくなります。

アラームがトリガーされる場合がある

StorageGRID Webscaleシステムを複数のバージョンが混在した環境で使用している場合(一部のグリッド ノードではバージョン10.4を実行し、ほかはバージョン11.0にアップグレードしている場合など)は、StorageGRID Webscaleのアラームがトリガーされることがあります。通常、これらのアラームはアップグレードが完了するとクリアされます。

多数のEメールが生成される

グリッド ノードをアップグレードすると、ノードが停止および再起動されるたびにEメール通知が生成されます。過剰なEメールの生成を回避するには、最初のノードをアップグレードする前にEメール通知を無効にし、アップグレードの完了後に再度通知を有効にします。

設定の変更の制限

StorageGRID Webscaleリリース11.0へのアップグレード中は、次の制限があります。
  • アップグレードが終了するまでグリッドの設定を変更しないでください。
  • アップグレードが完了するまで、新しい機能を有効または無効にしないでください。
  • StorageGRID WebscaleでILMポリシーの設定が変更されているため、すべてのグリッド ノードをアップグレードするまではILMの設定を更新しないでください。ILMの動作が不安定になり、正常に動作しない場合があります。

LocationConstraint要求要素(リージョン)を使用するS3バケットの作成時にエラーが発生する場合がある

StorageGRID Webscaleの以前のリリースでは、S3のPUT Bucket API要求でLocationConstraint要求要素を使用できませんでした。そのため、S3バケットに追加したリージョンはすべて無視されていました。

StorageGRID Webscaleバージョン11.0ではリージョンがサポートされます。グリッドをアップグレードする前に、次の動作について知っておく必要があります。
  • アップグレード後、リージョンが指定されていないバケットはデフォルトのus-east-1リージョンに属しているとみなされます。
  • アップグレード後、StorageGRID Webscaleで定義されていないリージョンをPUT Bucket要求で指定すると、エラーが発生します。
現在のアプリケーションがLocationConstraint要求要素をus-east-1以外に設定してバケットを作成する場合は、これらのエラーを回避するために次のいずれかの処理が必要です。
  • バージョン11.0にアップグレードする前に、us-east-1リージョンを使用するようにアプリケーションのバケット作成設定を変更します。
  • プライマリ管理ノードのアップグレード後に、StorageGRID Webscaleでこれらのリージョンを作成します。StorageGRID Webscaleのリージョンを作成するには、Grid Management Interface([ILM] > [Regions])またはグリッド管理APIを使用できます。

インストール済みストレージ容量が減少する場合がある

StorageGRID Webscaleバージョン11.0にアップグレードしたあとに、Installed Storage Capacity(XISC)属性の値が減少することがあります。この属性は、インストールされているオブジェクト ストアの合計ストレージ容量を示します。

これまでのバージョンでは、この属性の値は正しく計算されていませんでした。今回この計算が修正されたことで、インストール済みストレージ容量の合計値が減少するようになりました。値が減少するのはStorageGRID Webscaleバージョン11.0で計算が修正されたことによるもので、実際のインストール済みストレージ容量は前と同じです。