StorageGRID Webscale 11.0の新機能

StorageGRID Webscale 11.0には、S3テナント アカウント用のプラットフォーム サービスが導入され、新しいLinuxオペレーティング システムのサポートが追加されています。また、ILM機能の強化、ログ収集の簡易化、新しいStorageGRID Webscaleアプライアンスのサポートの追加、その他さまざまな機能の強化が実現されています。

S3テナント アカウント用のプラットフォーム サービス

S3テナント アカウントでプラットフォーム サービスを使用できるようになりました(グリッド管理者が有効にした場合)。次のプラットフォーム サービスにより、テナントは外部サービスを使用してS3バケット内のオブジェクトを処理できるようになります。
  • CloudMirrorレプリケーション:テナントは、StorageGRID Webscale S3バケットから別のStorageGRID Webscale環境やAmazon Web Servicesなどの外部の場所にオブジェクトを自動的にレプリケートできます。
  • 通知:テナントはイベント通知を設定できます。通知はSimple Notification Service(SNS)をサポートする外部のエンドポイントに配信できます。
  • 検索統合:検索統合サービスを使用すると、外部検索インデックスにオブジェクト メタデータとタグを自動的に送信できます。テナントはElasticsearchを使用して検索や高度なデータ分析を実行できます。
注意:StorageGRID Webscale 11.0には、プラットフォーム サービスの初期リリースが含まれています。現在、CloudMirrorレプリケーション、通知、および検索統合は、特定の状況およびワークロードのみが対象です。これらのサービスの初期リリースを使用することを希望する場合は、ネットアップの担当者にお問い合わせください。

テナント アカウントに関する機能拡張

テナント アカウントには次の変更が加えられています。
  • テナントは、S3テナント アカウントあたり最大1,000バケット、Swiftテナントあたり最大1,000コンテナを使用できるようになりました。
  • S3テナント アカウントで、オブジェクトに対して実行される処理に使用する整合性レベルを変更できるようになりました。この設定は、バケット単位で行われます。
  • S3テナント アカウントで、オブジェクトの最終アクセス日時の更新を有効にできるようになりました。最終アクセス日時を有効にすると、テナントは時間ベースのILMルールを活用できます。たとえば、最近表示したオブジェクトをローカル ストレージに残しておくことでアクセスを高速化するルールなどです。最終アクセス日時は、バケット単位で有効にします。

Ubuntu、Debian、CentOS Linuxのサポート

Ubuntu、Debian、CentOSプラットフォームにStorageGRID Webscaleを導入できるようになりました。詳細については、次のマニュアルを参照してください。
  • StorageGRID Webscaleインストール ガイド(UbuntuまたはDebian環境向け)
  • StorageGRID Webscaleインストール ガイド (Red Hat Enterprise LinuxまたはCentOS環境向け)
  • StorageGRID Webscale拡張ガイド
  • StorageGRID Webscaleリカバリおよびメンテナンス ガイド

情報ライフサイクル管理(ILM)の機能強化

  • ILMルールが「場所の制約」をサポートするようになったため、S3バケットの作成リージョンに基づいてオブジェクトをフィルタリングできるようになりました。これにより、オブジェクトのリージョンによって異なるストレージに格納できます。S3バケットのリージョンをILMルールの高度なフィルタとして使用する場合は、先にグリッド管理インターフェイスの新しい[ILM] > [Regions] オプションでそれらのリージョンを作成しておく必要があります。グリッド管理APIの新しい[regions]セクションでリージョンを作成および表示することもできます。

  • グリッド管理インターフェイスの[ILM]セクションでは、イレイジャー コーディング プロファイルの作成とポリシー管理のためのページが変更され、機能が強化されました。
  • S3オブジェクト タグがサポートされるようになります。特定のタグを使用してオブジェクトをフィルタリングする、高度なフィルタを含むILMルールを作成できます。

  • オブジェクトのメタデータを表示するためのインターフェイスが強化され、アクティブなILMポリシーの更新後などにオブジェクト情報を簡単にチェックできるようになりました。新たに追加された[ILM] > [Object Metadata Lookup]オプションを使用して、オブジェクトのメタデータを表示できます。グリッド管理APIに追加された[objects]セクションでもこの情報にアクセスできます。

詳細については、『StorageGRID Webscale S3実装ガイド』および『StorageGRID Webscale管理者ガイド』を参照してください。

SG5700 StorageGRID Webscaleアプライアンス

SG5700アプライアンスは、次の2つのモデルで提供されます。
  • SG5712E2800コントローラおよびE5700SGコントローラを搭載(2U、12ドライブ エンクロージャ)
  • SG5760E2800コントローラおよびE5700SGコントローラを搭載(4U、60ドライブ エンクロージャ)
詳細については、『ハードウェア インストールおよびメンテナンス ガイド (StorageGRID Webscale SG5700シリーズ アプライアンス)』を参照してください。

新しいStorageGRID Webscaleアプライアンス インストーラ

新しいStorageGRID Webscaleアプライアンス インストーラを使用すると、インストール、拡張、リカバリ処理の際に簡単にアプライアンス ストレージノードを導入できます。
  • アプライアンス ストレージ ノードを導入する際、管理ネットワークに接続する必要がなくなりました。
  • StorageGRID Webscaleをアプライアンスにインストールしている間、処理のリストの下に対話型コンソールが表示され、ストレージ ノードに直接ログインできます。リモート コンソールからノードにログインしたり、トラブルシューティングやリカバリの際にSSHを使用する必要がなくなりました。

イレイジャー コーディングの変更

バージョン11.0にアップグレードすると、イレイジャー コーディングの次の機能変更が適用されます。

  • フォアグランド検証を実行するときに、イレイジャー コーディングされたデータがチェックされます。
  • イレイジャー コーディング データを含むストレージ ノードのノード リカバリを、グリッドの一部のノードが使用できなくても開始できるようになりました。グリッド ノードが一時的に利用できない場合でも、リカバリ処理を続行できます。

グリッド ノードの運用停止における改善点

グリッド ノードの運用停止プロセスが改善されました。運用停止がより迅速かつ確実に実行され、進行状況がグリッド管理インターフェイスに表示されるようになりました。詳細については、『リカバリおよびメンテナンス ガイド』を参照してください。

シンプルになったLumberjackログの収集

グリッド管理インターフェイスを使用してグリッド ノードからログ ファイルを収集できるようになりました。詳細については、『トラブルシューティング ガイド』を参照してください。

Prometheus指標のAPIサポート

StorageGRID Webscale 11.0では、グリッド管理APIを使用して指標に対してカスタムのPrometheusクエリを実行できます。ある時点を対象とした指標クエリと一定期間を対象とした指標クエリの両方がサポートされます。
注:グリッド管理APIは、バックエンドのデータ ソースとしてPrometheusシステム監視ツールを使用します。Prometheusクエリの構築については、PrometheusのWebサイトを参照してください。

Cassandraバージョン2.1のサポート

StorageGRID Webscaleバージョン11.0は、Cassandraデータベースのバージョン2.1を使用します。Cassandraのバージョンは、StorageGRID Webscaleバージョン11.0にアップグレードすると自動的に更新されます。

マニュアルの改善点

StorageGRID Webscaleのマニュアルがシンプルになりました。『拡張ガイド』と『リカバリおよびメンテナンス ガイド』はそれぞれ1冊にまとめられ、 サポートされるすべてのプラットフォームでStorageGRID Webscale環境を拡張またはメンテナンスするための情報が含まれています。