タスク概要
ブロック ストレージ ボリューム(LUN)をホストに割り当てる際は、
「ストレージ要件」の表を参照して次の情報を確認しておきます。
- 各ホストに必要なボリュームの数(そのホストに導入するノードの数とタイプに応じて異なる)
- 各ボリュームのストレージのカテゴリ(システム メタデータまたはオブジェクト データ)
- 各ボリュームのサイズ
ホストに
StorageGRID Webscaleノードを導入するときは、この情報に加え、各物理ボリュームにLinuxから割り当てられた永続的な名前を使用します。
注:これらのボリュームがホストに認識されることだけ確認できれば、ボリュームをパーティショニング、フォーマット、マウントする必要はありません。
ボリューム名のリストを作成する際に、
「raw」形式のスペシャル デバイス ファイル(
/dev/sdbなど)は使用しないでください。これらのファイルはホストのリブート時に変わることがあり、システムの適切な運用に影響します。iSCSI LUNおよびデバイス マッパー マルチパスを使用する場合は、
/dev/mapperディレクトリでマルチパスのエイリアスを使用することを検討してください。この方法は、SANのトポロジに共有ストレージへの冗長なネットワーク パスが含まれている場合は特に有効です。別の方法として、システムで作成される
/dev/disk/by-wwidのソフトリンクを永続的なデバイス名として使用することもできます。
ヒント:これらのブロック ストレージ ボリュームのそれぞれにわかりやすい名前を割り当てると、
StorageGRID Webscaleの最初のインストールや以降のメンテナンスの手順が簡単になります。デバイス マッパー マルチパス ドライバを使用して共有ストレージ ボリュームへのアクセスを冗長化する場合は、
/etc/multipath.confファイルで
aliasフィールドを使用することができます。
次に例を示します。
multipaths {
multipath {
wwid 3600a09800059d6df00005df2573c2c30
alias docker-storage-volume-hostA
}
multipath {
wwid 3600a09800059d6df00005df3573c2c30
alias sgws-adm1-var-local
}
multipath {
wwid 3600a09800059d6df00005df4573c2c30
alias sgws-adm1-audit-logs
}
multipath {
wwid 3600a09800059d6df00005df5573c2c30
alias sgws-adm1-tables
}
multipath {
wwid 3600a09800059d6df00005df6573c2c30
alias sgws-gw1-var-local
}
multipath {
wwid 3600a09800059d6df00005df7573c2c30
alias sgws-sn1-var-local
}
multipath {
wwid 3600a09800059d6df00005df7573c2c30
alias sgws-sn1-rangedb-0
}
…
これにより、ホストの
/dev/mapperディレクトリにブロック デバイスとしてエイリアスが表示されるようになり、設定やメンテナンスの処理でブロック ストレージ ボリュームを指定する必要があるときに検証しやすい簡単な名前を指定できるようになります。
注:StorageGRID Webscaleのノード移行やデバイス マッパー マルチパスの使用をサポートするために共有ストレージを設定する場合は、同じ場所にあるすべてのホストで共通の/etc/multipath.confファイルを作成してインストールすることができます。各ホストで使用するDockerストレージ ボリュームが異なる点にだけ注意してください。エイリアスを使用し、それぞれのDockerストレージ ボリュームのLUNのエイリアスにターゲットのホスト名を含めると覚えやすいので、この方法で設定することを推奨します。