各ホストに適切なタイプと容量のストレージを設定できるよう、StorageGRID Webscaleノードのストレージ要件を把握しておく必要があります。
カテゴリに関係なく、いずれのストレージにもRAIDベースのブロック デバイスを使用する必要があります。非冗長ディスク、SSD、またはJBODはサポートされていません。いずれのカテゴリのストレージにも、共有またはローカルのどちらかのRAIDストレージを使用できます。ただし、StorageGRID Webscaleのノード移行機能を使用する場合は、システム メタデータとオブジェクト データの両方を共有ストレージに格納する必要があります
コンテナ プールのボリューム、システム メタデータのボリューム、およびオブジェクト メタデータのボリュームのパフォーマンスは、システム全体のパフォーマンスに大きく影響します。ボリュームのディスク パフォーマンスが、レイテンシ、1秒あたりの入出力操作(IOPS)、スループットの点で適切になるように、それらのボリュームにはパフォーマンス階層(10K SASまたはSSD)のストレージを使用します。オブジェクト データの永続的なストレージには、大容量階層(NL-SAS / SATA)のストレージを使用できます。
コンテナ プール、システム メタデータ、およびオブジェクト データ用のボリュームでは、ライトバック キャッシュを有効にする必要があります。キャッシュは、保護されたメディアまたは永続的なメディアに配置する必要があります。
各StorageGRID Webscaleサイトに、少なくとも3個のストレージ ノードが必要です。本番環境でのベストプラクティスとして、1個の物理ホストまたは仮想ホストでは1個のストレージ ノードのみを実行してください。こうすることで、各ストレージ ノードをそれぞれ独自の分離された障害ドメインに配置できます。
管理ノードやAPIゲートウェイ ノードなど、他のタイプのノードは、同じ3個のホストに導入するか、必要に応じて独自の専用ホストに導入することができます。
次の表に、ホストに導入されるノードの種類別に、各ホストに必要なストレージ ボリューム(LUN)の数と各LUNに必要な最小サイズを示します。
検証済みの最大LUNサイズは39TBです。
LUNの用途 | ストレージのカテゴリ | LUNの数 | LUNあたりの最小サイズ |
---|---|---|---|
Dockerストレージ プール | コンテナ プール | 1 | ノードの総数 × 100GB |
/var/local volume | システム メタデータ | このホストのノードごとに1個 | 90GB |
ストレージ ノード | オブジェクト データ | このホストのストレージ ノードごとに3個 注:1個のストレージ ノードには1~16個のストレージ ボリュームを設定できます。3個以上のストレージ ボリュームが推奨されます。
|
4,000GB |
管理ノードの監査ログ | システム メタデータ | このホストの管理ノードごとに1個 | 200GB |
管理ノードのテーブル | システム メタデータ | このホストの管理ノードごとに1個 | 200GB |
次の表に、各タイプのノードに必要な最小ストレージ スペースを示します。この表を参照して、ホストに導入するノードの種類に応じて、ストレージ カテゴリごとにホストで確保しなければならない最小ストレージ容量を決定できます。
ノードのタイプ | コンテナ プール | システム メタデータ | オブジェクト データ |
---|---|---|---|
ストレージ ノード | 100GB | 90GB | 4,000GB |
管理ノード | 100GB | 490GB(3個のLUN) | 該当なし |
APIゲートウェイ ノード | 100GB | 90GB | 該当なし |
アーカイブ ノード | 100GB | 90GB | 該当なし |
ノードのタイプ | LUNの用途 | LUNの数 | LUNのサイズ |
---|---|---|---|
Dockerストレージ プール | 1 | 300GB(100GB/ノード) | |
ストレージ ノード | /var/local volume | 1 | 90GB |
オブジェクト データ | 3 | 4,000GB | |
管理ノード | /var/local volume | 1 | 90GB |
管理ノードの監査ログ | 1 | 200GB | |
管理ノードのテーブル | 1 | 200GB | |
APIゲートウェイ ノード | /var/local volume | 1 | 90GB |
合計 | 9 | コンテナ プール:300GB システム メタデータ:670GB オブジェクト データ:12,000GB |
1個のストレージ ノードには1~16個のストレージ ボリュームを設定できます。ただし、3個以上のストレージ ボリュームが推奨されます。各ストレージ ボリュームのサイズは4TB以上にします。
ボリューム0に少なくとも3TBは割り当てる必要があることに注意してください。これは、StorageGRID Webscaleが各ストレージ ノードの最初のストレージ ボリューム(ボリューム0)に3TBの領域を確保するためです。Metadata Reserved Space(CAWM)は、オブジェクト メタデータや、コンパクションや修復などの重要なデータベース処理に必要です。
追加の領域をボリューム0に割り当てると、その領域はオブジェクト ストレージ用として使用されます。ボリューム0に4TB以上を割り当てることが推奨されます。