次の図は、
クラウド ストレージ プールに格納されているオブジェクトのライフサイクル ステージを示しています。

- オブジェクトをStorageGRIDに格納
ライフサイクルを開始するために、クライアント アプリケーションがStorageGRIDにオブジェクトを格納します。
- オブジェクトをクラウド ストレージ プールに移動
- クラウド ストレージ プールを配置場所として使用するILMルールにオブジェクトが一致した場合、StorageGRIDはクラウド ストレージ プールで指定された外部のS3バケットにオブジェクトを移動します。
- オブジェクトがクラウド ストレージ プールに移動されると、クライアント アプリケーションは、オブジェクトがGlacierストレージに移行されていないかぎり、StorageGRIDからS3 GET Object要求を使用してオブジェクトを読み出すことができます。
- オブジェクトをGlacierストレージに移行
- 必要に応じて、オブジェクトをGlacierストレージに移行できます。たとえば外部のS3バケットが、ライフサイクル設定を使用してオブジェクトを即座または数日後にGlacierストレージに移行できます。
注:オブジェクトを移行する場合は、外部のS3バケット用のライフサイクル設定を作成する必要があります。また、Glacierストレージ クラスを実装し、S3 POST Object restore APIをサポートするストレージ ソリューションを使用する必要があります。
注:Swiftテナントによって取り込まれたオブジェクトではPOST Object restore要求がサポートされないため、Glacierストレージには移行しないでください。外部のS3バケットには、Glacierストレージ用のライフサイクルを設定しないでください。
- 移行中、クライアント アプリケーションは、S3 HEAD Object要求を使用してオブジェクトのステータスを監視できます。
- オブジェクトをGlacierストレージからリストア
オブジェクトがGlacierストレージに移行されている場合、クライアント アプリケーションはS3 POST Object restore要求を実行して、一時的なコピーを
クラウド ストレージ プールにリストアできます。要求では、コピーを
クラウド ストレージ プールに保持する日数と、リストア処理に使用するデータ アクセス階層(Expedited、Standard、Bulk)を指定します。
注:一時的なコピーの有効期限に達すると、コピーはクラウド ストレージ プールから自動的に削除されます。元のオブジェクトはGlacierに残ります。
- オブジェクトを読み出し
オブジェクトがクラウド ストレージ プールにリストアされると、クライアント アプリケーションはGET Object要求を実行して、リストアされたオブジェクトを読み出すことができます。
オブジェクトをStorageGRIDに戻す
次の方法で、
クラウド ストレージ プール オブジェクトを
StorageGRIDに戻すことができます。
- オブジェクトがGlacierストレージに移行されていない場合は、ILMを使用して、オブジェクトをStorageGRIDシステム内のストレージ プールに戻します。
- オブジェクトがGlacierストレージに移行されている場合は、次の手順を実行します。
- S3 POST Object restore要求を実行して、オブジェクトをクラウド ストレージ プールにリストアします。ILMでオブジェクトを処理するための十分な時間(数週間またはそれ以上を推奨)を[Days]に指定してください。
注:複数のオブジェクトをリストアする必要がある場合は、S3 POST Object restore要求を外部のS3バケットに対して直接実行する方が効率的です。
- ILMを使用して、リストアされたオブジェクトをStorageGRIDシステム内のストレージ プールに戻します。
- オブジェクトがStorageGRIDに戻ると、クラウド ストレージ プール内のコピーは削除されます。
クラウド ストレージ プール オブジェクトを削除する
次の方法で、
クラウド ストレージ プール オブジェクトを削除できます。
- ILMを使用して、指定した期間の終了時にオブジェクトを削除します。
- S3 DELETE Object要求を実行します。