ILMルールの作成

ILMルールを使用して、時間の経過に伴うオブジェクト データの配置を管理できます。ILMルールを作成するには、Create ILM Ruleウィザードを使用します。

開始する前に

タスク概要

ILMルールに照らしてオブジェクトを評価する場合、StorageGRIDは最初にルールの基本および高度なフィルタ条件を確認します。フィルタ条件に一致した場合、オブジェクトがコピーされてルールの配置手順に従って配置されます。配置手順は、オブジェクト データを格納する場所、時期、および方法を決定します。複数の配置手順がルールに含まれている場合は、設定された期限を過ぎると、次のILM評価時に次の期間用のコンテンツ配置手順がオブジェクトに適用されます。

手順

  1. [ILM] > [Rules]を選択します。
    [ILM Rules]ページが表示されます。組み込みのルールであるMake 2 Copiesが選択された状態です。


    [ILM Rules]ページ

    注:StorageGRIDシステムでグローバル準拠設定が有効になっている場合は、[ILM Rules]ページに、どのILMルールが準拠しているかが表示されます。概要表には[Compliant]列が含まれ、選択したルールの詳細には[Compliance Compatible]フィールドが含まれます。詳細については、「準拠のためのS3バケットおよびオブジェクトの管理」を参照してください。
  2. [Create]をクリックします。
    Create ILM RuleウィザードのStep 1が表示されます。


    Create ILM RuleウィザードのStep 1 / 2

  3. Create ILM RuleウィザードのStep 1を実行します。
    1. [Name]フィールドにルールの一意の名前を入力します。
      1~64文字で指定する必要があります。
    2. 必要に応じて、[Description]フィールドにルールの簡単な説明を入力します。
      あとから識別しやすいように、ルールの目的や機能を指定してください。


      ルールの名前と説明

    3. [Tenant Account]ドロップダウン リストから、このルールを適用するS3またはSwiftテナント アカウントを必要に応じて選択します。すべてのテナントに適用する場合は[Ignore]を選択します(デフォルト)。
    4. [Bucket Name]フィールドで、このルールを適用するS3バケットまたはSwiftコンテナを指定します。
      [matches all]を選択した場合は(デフォルト)、すべてのS3バケットまたはSwiftコンテナにルールが適用されます。
    5. 必要に応じて、[Advanced filtering]をクリックして、追加のフィルタ条件を指定します。
      高度なフィルタを設定しない場合は、現在設定されている条件に一致するすべてのオブジェクト(テナント アカウントおよびバケット)にルールが適用されます。
      指定できるメタデータのタイプ、演算子、およびメタデータ値については、「ILMルールでの高度なフィルタの使用」を参照してください。
  4. [Next]をクリックします。
    ウィザードのStep 2が表示されます。


    Create ILM RuleウィザードのStep 2 / 2

  5. [Reference Time]で、配置手順の開始時間の計算に使用する時間のタイプを選択します。
    オプション 説明
    Ingest Time オブジェクトが取り込まれた時間。
    Last Access Time オブジェクトが最後に読み出された(読み取られた、または表示された)時間。
    注:このオプションを使用するには、S3バケットまたはSwiftコンテナに対する最終アクセス日時の更新が有効になっている必要があります。
    Noncurrent Time 新しいバージョンが取り込まれて最新バージョンになったことが原因で、あるオブジェクト バージョンが最新でなくなった時間。
    注:[Noncurrent Time]は、バージョン管理が有効になっているバケット内のS3オブジェクトにのみ適用されます。

    このオプションを使用すると、新しい最新バージョンまたは削除マーカーによって更新されて最新でなくなったオブジェクト バージョンをフィルタリングすることで、バージョン オブジェクトによるストレージへの影響を軽減できます。

    User Defined Creation Time ユーザ定義のメタデータで指定された時間。
    注:準拠ルールを作成する際は、[Ingest Time]を選択する必要があります。「準拠のためのS3バケットおよびオブジェクトの管理」を参照してください。
  6. [Placements]セクションで、最初の期間の開始時間と継続期間を選択します。
    たとえば、1年目(「365日の0日目」)にオブジェクトを格納する場所を指定できます。少なくとも1つの手順は0日目から開始される必要があります。
    注意:0日目に開始する配置手順の場所としてアーカイブ ノードまたはクラウド ストレージ プールを指定しないでください。0日目(取り込み時)には、オブジェクトをストレージ ノードにのみ格納する必要があります。オブジェクト コピーを他の場所に格納するには、[Add]をクリックして、1日目以降に開始する2番目の期間を追加します。
  7. 1つ以上のストレージ プールにレプリケート コピーを作成する場合は、次の手順を実行します。
    1. [Type]ドロップダウン リストから[replicated]を選択します。
    2. [Location]フィールドで、必要に応じて[Add Pool]をクリックします。次に、1つ以上のストレージ プールを選択します。
      複数のストレージ プールを指定する場合は、次の点に注意してください。
      • 複数のストレージ プールを指定してn個のコピーを作成する場合は、n個以上のプールを追加する必要があります。たとえば、3つのコピーを指定する場合は、ストレージ プールを3つ以上指定する必要があります。
      • コピーの数とストレージ プールの数が同じ場合は、オブジェクトのコピーが1つずつ各ストレージ プールに格納されます。
      • コピーの数がストレージ プールの数より少ない場合、プール間のディスク使用量のバランスを維持し、1つのコピーが1つのサイトだけに格納されるようにコピーが分散されます。
      • ストレージ プールが重複している(同じストレージ ノードを含んでいる)場合は、オブジェクトのすべてのコピーが1つのサイトにしか保存されない可能性があります。そのため、デフォルトのストレージ プール([All Storage Nodes])と別のストレージ プールを一緒に指定しないでください。

      複数のストレージ プールの配置手順
    3. 作成するコピーの数を選択します。
      注意:レプリケート コピーを1つだけ作成するILMルールは基本的に設定しないでください。そのコピーが失われたり破損したりすると、データが失われます。また、メンテナンスやリカバリの実行中にオブジェクトへのアクセスが失われる可能性があります。障害発生時にオブジェクト データが失われるリスクを許容する場合にのみ、ILMを使用して単一のレプリケート コピーを作成してください。
      注:StorageGRIDが任意のストレージ ノードに格納できるレプリケート コピーは1つのオブジェクトにつき1つだけです。3つのストレージ ノードが含まれるグリッドに対してコピー数を4と選択した場合、作成されるコピーは3つだけ(各ストレージ ノードに1つ)です。
    4. ストレージ プールを1つだけ使用する場合は、一時ストレージ プールを指定します。

      一時ストレージ プール

      一時ストレージ プールの指定は必須ではありませんが、推奨されます。優先ストレージ プールを使用できない場合、コピーは一時ストレージ プールに作成されます。使用可能になった時点でその優先ストレージ プールにコピーが作成され、一時ストレージ プール内のコピーは削除されます。

      注意:一時ストレージ プールを指定しないと、優先プールが使用できない場合にオブジェクト データが危険にさらされます。
  8. オブジェクトをクラウド ストレージ プールに移動する場合は、次の手順を実行します。
    1. [Type]ドロップダウン リストから[replicated]を選択します。
    2. [Location]フィールドで、[All Storage Pools]を削除して[Add Pool]をクリックします。次に、[クラウド ストレージ プール]を選択します。

      配置手順へのクラウド ストレージ プールの追加
      クラウド ストレージ プールを使用する場合は、次のルールに留意してください。
      • レプリケート コピーは1つだけ作成できます。
      • 同じ期間に、オブジェクトを別のストレージ プールやクラウド ストレージ プールに格納したり、イレイジャー コーディング コピーとして格納したりすることはできません。

        次の例では、All Storage Nodesストレージ プールが0日目から365日目まで選択されています。同じ期間にクラウド ストレージ プールが選択されると、エラー メッセージが表示されます。


        クラウド ストレージ プールの配置手順
  9. イレイジャー コーディング コピーを作成する場合は、次の手順を実行します。
    1. [Type]ドロップダウン リストから[erasure coded]を選択します。
      コピーの数が「1」に変わります。
    2. 格納場所を選択します。
      イレイジャー コーディング コピーの格納場所は、ストレージ プール名とイレイジャー コーディング プロファイル名を組み合わせた名前で表示されます。


      ストレージ プールとイレイジャー コーディング プロファイルの名前

      注意:イレイジャー コーディング コピーを作成するルールをILMポリシーに追加する場合は、オブジェクト サイズでフィルタリングするルールが少なくとも1つポリシーに含まれている必要があります。イレイジャー コーディング コピーではフラグメントの管理でオーバーヘッドが発生するため、200KBより小さいオブジェクトはイレイジャー コーディングしないでください。
  10. 必要に応じて、異なる期間を追加するか、別の場所に追加のコピーを作成します。
    • [Add]をクリックして、別の期間を配置手順に追加します。
    • プラス アイコンをクリックして、同じ期間に、追加のコピーを別の場所に作成します。
  11. [Refresh]をクリックして保持図を更新し、配置手順を確認します。
    図の中の各ラインは、オブジェクト コピーをいつどこに配置するかを示しています。コピーのタイプは次のどちらかのアイコンによって表されます。
    • レプリケート コピーのアイコン レプリケート コピー
    • イレイジャー コーディング コピーのアイコン イレイジャー コーディング コピー
    • クラウド ストレージ プール アイコン クラウド ストレージ プール コピー
    この例では、3つのレプリケート コピーが3つのストレージ プール(DC1、DC2、DC3)に1年間保存されます。その後、6+3イレイジャー コーディング スキームを使用して、イレイジャー コーディング コピーが10年間保存されます。10年後、オブジェクトはStorageGRIDから削除されます。


    保持図

  12. [Save]をクリックします。
    ILMルールが保存されます。ルールは、ILMポリシーに追加されてアクティブ化されるまでは有効になりません。