StorageGRIDシステムの基本的なビルディング ブロックはグリッド ノードです。ノードはサービスを備えています。サービスは、グリッド ノードに一連の機能を提供するソフトウェア モジュールです。StorageGRIDシステムのすべての機能に関する値とステータスは、属性を通じて報告されます。
次の図は、StorageGRIDシステムにおけるグリッド ノードの配置を示しています。
ノード タイプ | 主な機能 | 関連サービス |
---|---|---|
管理ノード | システム アクティビティを追跡する | Audit Management System(AMS) |
システム全体の設定を管理する。プライマリ管理ノードのみ | Configuration Management Node(CMN) | |
WebベースのGrid Manager管理インターフェイスをサポートする | Network Management System(NMS) | |
RESTful管理API要求を処理する | グリッド管理APIおよびテナント管理API | |
指標を収集し、格納する | Prometheus | |
ストレージ ノード | トポロジおよび認証情報を管理する | Administrative Domain Controller(ADC) 1サイトにつき3つ |
オブジェクト メタデータ ストレージを監視する | Distributed Data Store(DDS) | |
オブジェクト ストレージ プロトコル要求を処理し、ディスク上のオブジェクト データを管理する | Local Distribution Router(LDR) | |
プラットフォーム サービスをサポートするためにパブリック クラウドと統合する | Replicated State Machine(RSM) 1サイトにつき3つ | |
LDAPおよびActive Directoryから取得したユーザIDを統合する | IDサービス(idnt) 1サイトにつき3つ | |
オブジェクト メタデータを格納し、保護する | Cassandra | |
テナント アカウントを管理する | アカウント サービス(acct) 1サイトにつき3つ | |
認証用にOpenStack Keystoneと統合する | Keystoneサービス(kstn) 1サイトにつき3つ | |
データをクラウド エンドポイントに移動する | Data Moverサービス(dmv) | |
APIゲートウェイ ノード | ストレージ ノードに対するクライアント接続を調整する | Connection Load Balancer(CLB) |
アーカイブ ノード | 外部テープ ストレージ システムと通信を行う | Archive(ARC) |
すべてのノード | オペレーティング システムと基盤のハードウェアを監視する | Server Status Monitor(SSM) |
属性は、StorageGRIDシステムのすべての機能について、値とステータスを報告します。属性値とステータスを使用して、StorageGRIDシステムを監視できます。次の例は、ストレージ ノード上のオブジェクトに関して追跡される属性の一部です。
属性のレポートはベストエフォート ベースで行われ、100%正確とは限りません。サービスのクラッシュ時や障害が発生したグリッド ノードのリビルド中など、一部の状況では属性の更新が失われることがあります。たとえば、LDRサービスで多数のオブジェクトを取り込んだあと、更新された属性値をディスクにコミットする前にサービスがクラッシュした場合、前回のコミット後の属性の更新は失われます。
伝播にかかる時間により、StorageGRIDシステムで属性がレポートされるまでに遅れが生じることがあります。ほとんどの属性については、更新された値は一定の間隔でStorageGRIDシステムに送信されます。そのため、更新がシステムで認識されるまでの間に数分かかる場合があり、ほぼ同時に行った2つの属性変更が同時にレポートされないこともあります。
属性の値は、環境、データセンター サイト、グリッド ノードのレベルでレポートされます。環境やデータセンター サイトの属性は、複数のグリッド ノードに関する情報の概要をわかりやすく示しています。