情報ライフサイクル管理は、複数のルール セットを1つのポリシーにまとめたものです。ルールは、オブジェクトのデータを損失から長期的に保護する方法を規定しています。
情報ライフサイクル管理は、ILMルールで構成されるILMポリシーによって実装されます。システムに取り込まれた各オブジェクトは、アクティブなILMポリシーのILMルールに照らして評価されます。ILMルールは、オブジェクトのメタデータをチェックしてオブジェクトをフィルタし、オブジェクトのデータを格納およびコピーする際の処理を判別します。
ILMルールでは次の内容を定義します。
- オブジェクト データの格納場所
- 使用するストレージの種類
- オブジェクトのデータに適用する損失保護の種類(レプリケーションまたはイレイジャー コーディング)
- 作成するコピーの数
- オブジェクトの格納場所、格納方法、および損失保護の長期的な変化
次の図は、ILMルールで次のように規定されたILMポリシーを示しています。
- オブジェクトの取り込み時(0日):
- サイト1のディスク(ストレージ ノード)にレプリケートされたコピーを2つ格納し、このデータに対するローカル ネットワークのレイテンシでのアクセスを提供する。
- サイト1~3のディスク(ストレージ ノード)にイレイジャー コーディングされたコピーを1つずつ分散し、サイト障害に対するストレージ効率の高い保護を行う。
- 14日後、サイト1のディスクからレプリケートされたコピー2つが削除される。
たとえば、一部のユーザが、最初の14日間だけデータに対するローカル ネットワークのレイテンシでのアクセスを必要とする場合などが該当します。

ILMのルールとポリシーの設定の詳細については、StorageGRIDの管理に関する説明を参照してください。