情報ライフサイクル管理によるオブジェクトの管理

StorageGRIDシステム内のすべてのオブジェクトの配置、期間、データ保護を制御するには、情報ライフサイクル管理(ILM)を使用します。ILMルールによって、StorageGRIDでオブジェクトが一定の期間にわたってどのように保管されるかが決まります。1つ以上のILMルールを設定し、ILMポリシーに追加します。

ILMルールでは次の内容を定義します。
  • 格納するオブジェクト。すべてのオブジェクト、特定のテナント アカウントまたはバケット / コンテナに属するオブジェクト、または特定のメタデータ値を含むオブジェクトにルールを適用できます。
  • ストレージのタイプと場所。オブジェクトは、ストレージ ノード、クラウド ストレージ プール、またはアーカイブ ノードに格納できます。
  • 作成するオブジェクト コピーのタイプ。レプリケート コピーまたはイレイジャー コーディング コピーを作成できます。
  • (レプリケート コピーの場合)作成するコピーの数。
  • (イレイジャー コーディング コピーの場合)使用するイレイジャー コーディング アルゴリズム。
  • オブジェクトのストレージの場所とコピーのタイプの経時的変化。
  • オブジェクトがグリッドに取り込まれるときにオブジェクト データを保護する方法(同期配置またはデュアル コミット)。

オブジェクト メタデータはILMルールによって管理されません。代わりに、オブジェクト メタデータはメタデータ ストア内のCassandraデータベースに格納されます。データを損失から保護するために、オブジェクト メタデータの3つのコピーが各サイトで自動的に維持されます。これらのコピーはすべてのストレージ ノードに分散されます。

ILMルールの例

次のILMルールの例は、テナントAに属するすべてのオブジェクトに適用されます。これらのオブジェクトのレプリケート コピーを3つ作成し、各コピーを別々のデータセンターに2年間格納します。2年後、1つのコピーがアーカイブ ストレージに「無期限に」移動されます。

このルールでは、取り込み動作として[Balanced]オプションを使用します。テナントAがオブジェクトをStorageGRIDに保存するとすぐに3コピーの配置手順が適用されます。ただし、必要な3つのコピーすべてをただちに作成することができない場合は例外です。この場合、StorageGRIDは2つの中間コピーを2つのストレージ ノードにただちに作成し、必要なコピーをあとで作成します。

3コピーのルールの例

ILMポリシーによるオブジェクトの評価方法

StorageGRIDシステムのアクティブなILMポリシーは、すべてのオブジェクトの配置、期間、データ保護を制御します。

クライアントがStorageGRIDにオブジェクトを保存すると、アクティブ ポリシー内の(優先順位が付けられた)一連のILMルールに照らしてオブジェクトが次のように評価されます。
  1. ポリシー内の最初のルールのフィルタ条件がオブジェクトのメタデータに一致すると、オブジェクトはそのルールの取り込み動作に従って取り込まれ、そのルールの配置手順に従って格納されます。
  2. 最初のルールのフィルタ条件がオブジェクトのメタデータに一致しなかった場合、オブジェクトはポリシー内の後続の各ルールに照らして(一致するまで)評価されます。
  3. どのルールもオブジェクトのメタデータに一致しない場合は、ポリシー内のデフォルト ルールの取り込み動作と配置手順が適用されます。

ILMポリシーの例

この例のILMポリシーは3つのILMルールを使用します。
2テナントのポリシーの例

この例では、テナントAに属するすべてのオブジェクトが最初のルールに一致し、3つのデータセンターに3つのレプリケート コピーとして格納されます。他のテナントに属するオブジェクトは最初のルールに一致しないため、ポリシー内の次のルールに照らして評価されます。

2つ目のILMルールは、所属するテナントに関係なく200KBを超えるオブジェクトに適用されます。これらのオブジェクトは、2つのデータセンター サイトにイレイジャー コーディングを使用して格納されます。200KB以下のオブジェクトは2つ目のルールに一致しないため、3つ目のルールに照らして評価されます。

3つ目のルールは、ポリシーのデフォルト ルールです。デフォルト ルールは、ポリシー内の他のルールに一致しないオブジェクトに適用されます。この例では、デフォルト ルールによって、テナントAに属していない200KB以下のすべてのオブジェクトのレプリケート コピーが2つ作成されます。

ポリシーとルール