アップグレード中にStorageGRIDシステムがどのような影響を受けるかを理解しておく必要があります。
StorageGRIDシステムのアップグレード プロセス中もクライアント アプリケーションからデータを取り込み、読み出すことができますが、サービスの再起動時に短時間だけ個々のゲートウェイ ノードまたはストレージ ノードへのクライアント接続が中断されます。接続はアップグレードの終了後に再開され、個々のノードのサービスも再開されます。
アップグレード中、StorageGRIDシステムの各ノードが一度に1つずつ数分間停止されます。接続の中断が短時間でも許容できない場合は、アップグレード時のダウンタイムをスケジュールする必要があります。
ゲートウェイ ノードをいつアップグレードするかは、グリッドの構成に基づいて決定する必要があります。StorageGRIDシステムに複数のゲートウェイ ノードがある場合は、クライアント アプリケーションが常に使用可能なゲートウェイ ノードに接続されるように、順番を考えてアップグレードしてください。StorageGRIDシステムにゲートウェイ ノードが1つしかない場合は、ゲートウェイ ノードのアップグレード中にクライアント アプリケーションがシステムにアクセスできなくなるため、アップグレードのダウンタイムを計画する必要があります。
StorageGRIDシステムを複数バージョンが混在した環境で使用している場合(一部のグリッド ノードで以前のバージョンを実行し、その他のノードはより新しいバージョンにアップグレードしている場合)に、サービスの開始と停止でアラームがトリガーされることがあります。通常、これらのアラームはアップグレードが完了するとクリアされます。
グリッド ノードをアップグレードすると、ノードが停止および再起動されるたびにEメール通知が生成されます。過剰なEメールの生成を回避するには、最初のノードをアップグレードする前にEメール通知を無効にし、アップグレードの完了後に再度通知を有効にします。
アップグレード中に、128GB以上のRAMを搭載したストレージ ノードでは、Metadata Reserved Space(CAWM)の設定がデフォルト値の3TB(3000000000000)から変更されていないかぎり、メタデータ用にリザーブされるスペースが自動的に4TBに増えます。Metadata Reserved Spaceの値を変更した場合、またはストレージ ノードを設置したときのMetadata Reserved Spaceのデフォルト値が3TB以外であった場合、ボリューム0でメタデータ用にリザーブされるスペースの容量はアップグレード時に変更されません。
Metadata Reserved Space(CAWM)の現在の設定を確認するには、
に移動します。CAWMはシステム全体の設定であるため、アップグレードによって大容量ストレージ ノードでメタデータのリザーブ スペースが4TBに拡張されたあとも、CAWMの値は変わりません。大容量のストレージ ノードにおけるメタデータ リザーブ スペースの拡張による影響を確認するには、[Storage Used - Object Metadata]のグラフを参照します。大容量のストレージ ノードをアップグレードすると、リザーブ スペースが増えるため、「Metadata Used Space (Percent)」属性(CDLP)の値が減少します。
を選択し、アップグレード時に、開いているファイアウォール ポートはデフォルトにリセットされます。