例6のドラフトのILMポリシーのアクティブ化

新しいドラフトILMポリシーをアクティブ化すると、新規または更新されたルールの配置手順に基づいて、既存のオブジェクトが新しい場所に移動されたり、既存のオブジェクトの新しいオブジェクト コピーが作成されたりする可能性があります。

注意:
ILMポリシーにエラーがあると、回復不能なデータ損失が発生する可能性があります。ポリシーをアクティブ化する前によく確認およびシミュレートし、想定どおりに機能することを確認してください。
注意:
新しいILMポリシーをアクティブ化すると、StorageGRIDは、そのポリシーを使用して、既存のオブジェクトと新しく取り込まれるオブジェクトを含むすべてのオブジェクトを管理します。新しいILMポリシーをアクティブ化する前に、既存のレプリケート オブジェクトとイレイジャー コーディング オブジェクトの配置に対する変更を確認してください。既存のオブジェクトの場所を変更すると、新しい配置が評価されて実装される際に一時的なリソースの問題が発生する可能性があります。

イレイジャー コーディングの手順が変わったときの動作

この例の現在アクティブなILMポリシーでは、テナントAに属するオブジェクトをデータセンター1で2+1のイレイジャー コーディングを使用して保護しています。新しいドラフトILMポリシーでは、テナントAに属するオブジェクトをデータセンター1、2、3で2+1のイレイジャー コーディングを使用して保護します。

新しいILMポリシーがアクティブ化されると、次のILM処理が実行されます。
  • テナントAによって取り込まれた新しいオブジェクトは2つのデータ フラグメントに分割され、パリティ フラグメントが1つ追加されます。その後、3つのフラグメントそれぞれが別々のデータセンターに格納されます。
  • テナントAに属する既存のオブジェクトは、ILMのスキャン処理で再評価されます。ILMの配置手順は新しいイレイジャー コーディング プロファイルを使用しているため、まったく新しいイレイジャー コーディング フラグメントが作成されて3つのデータセンターに分散されます。
    注: Data Center 1の既存の2+1のフラグメントは再利用されません。StorageGRIDはそれぞれのイレイジャー コーディング プロファイルを一意とみなし、新しいプロファイルが使用された場合イレイジャー コーディング フラグメントを再利用しません。

レプリケーションの手順が変わったときの動作

この例の現在アクティブなILMポリシーでは、他のテナントに属するオブジェクトを、Data Center 1と2のストレージ プールに2つのレプリケート コピーを格納して保護しています。新しいドラフトILMポリシーでは、他のテナントに属するオブジェクトを、Data Centers 1、2、3のストレージ プールに3つのレプリケート コピーを格納して保護します。

新しいILMポリシーがアクティブ化されると、次のILM処理が実行されます。
  • テナントA以外のテナントが新しいオブジェクトを取り込むと、StorageGRIDはコピーを3つ作成して各データセンターに1つずつ保存します。
  • テナントA以外のテナントに属する既存のオブジェクトは、ILMのスキャン処理で再評価されます。Data Center 1とData Center 2にある既存のオブジェクト コピーは新しいILMルールのレプリケーション要件を満たしているため、StorageGRIDはData Centers 3にオブジェクトの新しいコピーを1つ作成するだけで済みます。

このポリシーをアクティブ化した場合のパフォーマンスへの影響

この例のドラフトILMポリシーをアクティブ化すると、このStorageGRIDシステムの全体的なパフォーマンスが一時的に低下します。テナントAの既存のオブジェクトについて新しいイレイジャー コーディング フラグメントを作成し、他のテナントの既存のオブジェクトについてData Center 3用のレプリケート コピーを作成するため、通常よりも多くのグリッド リソースが必要になります。

ILMポリシーの変更により、クライアントの読み取り要求と書き込み要求のレイテンシが一時的に通常よりも高くなることがあります。配置手順がグリッド全体に完全に実装されると、レイテンシは通常のレベルに戻ります。

新しいILMポリシーをアクティブ化する際のリソースの問題を回避するために、大量の既存オブジェクトの場所を変更する可能性があるルールでは、高度なフィルタとして取り込み時間を使用できます。新しいポリシーが適用されるおおよその時間よりもあとに取り込み時間を設定することで、既存のオブジェクトが不必要に移動されることを回避できます。

注: ILMポリシーの変更後にオブジェクトの処理速度の調整が必要な場合は、テクニカル サポートにお問い合わせください。