オブジェクトのバージョン管理

バージョン管理の機能を使用してオブジェクトの複数のバージョンを保持することで、オブジェクトが偶発的に削除される事態に対応したり、以前のバージョンのオブジェクトを読み出してリストアしたりできます。

StorageGRIDシステムでは、バージョン管理のほとんどの機能をサポートしていますが、いくつかの制限事項があります。StorageGRIDでは、オブジェクトごとに最大1,000個のバージョンをサポートしています。

オブジェクトのバージョン管理は、StorageGRIDの情報ライフサイクル管理(ILM)またはS3バケットのライフサイクル設定と組み合わせることができます。バケットでバージョン管理機能を使用するには、それぞれのバケットに対して明示的に有効にする必要があります。バケット内の各オブジェクトには、StorageGRIDシステムによって生成されるバージョンIDが割り当てられます。

MFA(多要素認証)Deleteの使用はサポートされていません。

注: バージョン管理は、StorageGRIDバージョン10.3以降で作成されたバケットでのみ有効にすることができます。

ILMとバージョン管理

オブジェクトの各バージョンにはILMポリシーが適用されます。ILMのスキャン処理では、すべてのオブジェクトが継続的にスキャンされ、現在のILMポリシーに照らして再評価されます。ILMポリシーに対する変更は、それまでに取り込まれたすべてのオブジェクトに適用されます。バージョン管理が有効になっている場合は、それまでに取り込まれたバージョンも対象になります。ILMのスキャン処理により、過去に取り込まれたオブジェクトに変更後の新しいILMの内容が適用されます。

バージョン管理が有効なバケット内のS3オブジェクトに対しては、[Reference Time]に[Noncurrent Time]を指定したILMルールを作成できます。オブジェクトが更新されると、それまでのバージョンはnoncurrentになります。noncurrentの時間フィルタを使用することで、旧バージョンのオブジェクトによるストレージへの影響を軽減するポリシーを作成できます。

注: マルチパート アップロード処理を使用してオブジェクトの新しいバージョンをアップロードした場合、オブジェクトの元のバージョンが最新でなくなった時間には、マルチパート アップロードが完了した時間ではなく、新しいバージョン用にマルチパート アップロードが作成された時間が反映されます。限られたケースとして、元のバージョンが最新でなくなった時間が、現在のバージョンの時間の数時間前または数日前であることもあります。

S3バージョン管理オブジェクトを管理するためのILMポリシーの例については、StorageGRIDの管理手順を参照してください。