FlexVol ボリュームの移動の仕組み
FlexVol ボリュームの移動の仕組みを理解しておくと、ボリュームの移動がサービスレベル契約を満たすかどうかの判断や、ボリューム移動がボリューム移動プロセスのどの段階にあるかを把握するのに役立ちます。
FlexVol ボリュームは、 1 つのアグリゲートまたはノードから同じ Storage Virtual Machine ( SVM )内の別のアグリゲートまたはノードに移動されます。ボリュームを移動しても、移動中にクライアントアクセスが中断されることはありません。
ボリュームの移動は次のように複数のフェーズで行われます。
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新しいボリュームがデスティネーションアグリゲート上に作成されます。
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元のボリュームのデータが新しいボリュームにコピーされます。
この間、元のボリュームはそのままで、クライアントからアクセス可能です。
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移動プロセスの最後に、クライアントアクセスが一時的にブロックされます。
この間にソースボリュームからデスティネーションボリュームへの最終レプリケーションが実行され、ソースボリュームとデスティネーションボリュームの ID がスワップされ、デスティネーションボリュームがソースボリュームに変更されます。
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移動が完了すると、クライアントトラフィックが新しいソースボリュームにルーティングされ、クライアントアクセスが再開されます。
クライアントアクセスのブロックはクライアントが中断とタイムアウトを認識する前に終了するため、移動によってクライアントアクセスが中断されることはありません。デフォルトでは、クライアントアクセスは 35 秒間ブロックされます。アクセスが拒否されている間にボリューム移動操作が完了しなかった場合、この最終フェーズは中止されてクライアントアクセスが許可されます。デフォルトでは、最終フェーズは 3 回試行されます。3 回目の試行後、 1 時間待機してからもう一度最終フェーズのシーケンスが試行されます。ボリューム移動操作の最後のフェーズは、ボリューム移動が完了するまで実行されます。