igroupについて
イニシエータグループ(igroup)は、FCプロトコルホストWWPNまたはiSCSIホストノード名のテーブルです。igroupを定義してLUNにマッピングすることで、どのイニシエータがLUNにアクセスできるかを制御できます。
通常は、ホストのすべてのイニシエータポートまたはソフトウェアイニシエータがLUNにアクセスできることが必要です。マルチパスソフトウェアを使用している場合、またはクラスタホストがある場合は、各イニシエータポートまたは各クラスタホストのソフトウェアイニシエータが同じLUNへの冗長パスを必要とします。
LUNにアクセスできるイニシエータを指定するigroupは、LUNの作成前または作成後に作成できますが、LUNをigroupにマッピングする前にigroupを作成する必要があります。
イニシエータグループには複数のイニシエータを含めることができ、複数のigroupに同じイニシエータを含めることができます。ただし、イニシエータが同じ複数のigroupに1つのLUNをマッピングすることはできません。1つのイニシエータを、ostypeが異なる複数のigroupのメンバーにすることはできません。
igroupによるLUNアクセスの提供例
複数のigroupを作成して、ホストで使用できるLUNを定義できます。たとえば、ホストクラスタを使用している場合、複数のigroupを使用して、クラスタ内の1つのホストだけ、またはすべてのホストから特定のLUNが認識されるように設定できます。
次の表は、ストレージシステムにアクセスしている4つの異なるホストについて、4つのigroupによってLUNにアクセスできるようにする方法を示しています。クラスタ化されたホスト(Host3とHost4)は、両方とも同じigroup(group3)のメンバーであり、このigroupにマッピングされたLUNにアクセスできます。group4というigroupにはHost4のWWPNが含まれ、パートナーには表示されないローカルの情報が格納されます。
HBA WWPN 、 IQN 、または EUI のホスト | igroup | igroup に追加されている WWPN 、 IQN 、 EUI | igroup にマッピングされている LUN |
---|---|---|---|
Host1、シングルパス(iSCSIソフトウェアイニシエータ) iqn.1991-05.com.microsoft:host1 |
group1 |
iqn.1991-05.com.microsoft:host1 |
|
Host2、マルチパス(HBA×2) 10:00:00:00:c9:2b:6b:3c 10:00:00:00:c9:2b:02:3c |
group2 |
10:00:00:00:c9:2b:6b:3c 10:00:00:00:c9:2b:02:3c |
|
Host3、マルチパス、Host4でクラスタ構成 10:00:00:00:c9:2b:32:1b 10:00:00:00:c9:2b:41:02 |
group3 |
10:00:00:00:c9:2b:32:1b 10:00:00:00:c9:2b:41:02 10:00:00:00:c9:2b:51:2c 10:00:00:00:c9:2b:47:a2 |
|
Host4、マルチパス、クラスタ構成(Host3には認識されない) 10:00:00:00:c9:2b:51:2c 10:00:00:00:c9:2b:47:a2 |
group4 |
10:00:00:00:c9:2b:51:2c 10:00:00:00:c9:2b:47:a2 |
|