セッション指向プロトコルに関する考慮事項
クラスタおよびセッション指向プロトコルは、アップグレード中のI/Oサービスなど、特定の領域のクライアントとアプリケーションに悪影響を及ぼす可能性があります。
セッション指向プロトコルを使用する場合は、次の点を考慮してください。
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SMB
SMBv3 で継続的可用性( CA )共有を提供する場合は、自動無停止アップグレード方式( System Manager または CLI を使用)を使用できます。クライアントによる中断は発生しません。
SMBv1またはSMBv2を使用した共有、またはSMBv3を使用したCA以外の共有を提供する場合は、アップグレードのテイクオーバー処理やリブート処理の実行中にクライアントセッションが中断されます。アップグレードの開始前に、ユーザにセッションを終了するように通知してください。
Hyper-VおよびSQL Server over SMBはノンストップ オペレーション(NDO)をサポートします。Hyper-VまたはSQL Server over SMBソリューションを設定した場合は、ONTAPのアップグレード中にもアプリケーション サーバおよびそれに格納された仮想マシンやデータベースをオンラインのまま維持し、継続的可用性を実現します。
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NFSv4.x
NFSv4.xクライアントは、NFSv4.xの通常のリカバリ手順を使用してアップグレード中に発生する接続の切断から自動的にリカバリします。このプロセスの実行中、アプリケーションで一時的なI/O遅延が発生することがあります。
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NDMP
状態が失われるため、クライアントユーザは処理を再試行する必要があります。
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バックアップとリストア
状態が失われるため、クライアントユーザは処理を再試行する必要があります。
アップグレード中またはアップグレード直前にバックアップまたはリストアを開始しないでください。データが失われる可能性があります。 -
アプリケーション(OracleやExchangeなど)
影響はアプリケーションによって異なります。タイムアウト ベースのアプリケーションでは、タイムアウトの値を変更し、ONTAPのリブート時間よりも長く設定することで、悪影響を最小限に抑えることができます。