派生クォータの機能
明示的クォータ(特定のターゲットを指定したクォータ)によってではなく、デフォルトクォータによって適用されるクォータを、 _derived quota _ と呼びます。
派生クォータの数と場所は、クォータタイプによって異なります。
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ボリューム上のデフォルトツリークォータによって、そのボリューム上のすべてのqtreeに派生デフォルトツリークォータが作成されます。
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デフォルトユーザクォータまたはデフォルトグループクォータは、同じレベル(ボリュームまたはqtree)でファイルを所有するすべてのユーザまたはグループに、派生ユーザクォータまたは派生グループクォータを作成します。
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ボリューム上のデフォルトユーザクォータまたはデフォルトグループクォータによって、ツリークォータもあるすべてのqtreeに、派生デフォルトユーザクォータまたは派生グループクォータが作成されます。
派生クォータの設定(制限やユーザマッピングを含む)は、対応するデフォルトクォータの設定と同じです。たとえば、ボリュームに20GBのディスク制限があるデフォルトツリークォータを作成すると、ボリューム内のqtreeに20GBのディスク制限が設定された派生ツリークォータが作成されます。デフォルトクォータが追跡クォータ(制限なし)の場合、派生クォータも追跡クォータになります。
派生クォータを確認するには、クォータレポートを生成します。レポートでは、派生ユーザクォータまたは派生グループクォータは、ブランクまたはアスタリスク( * )のクォータ指定子で示されます。ただし、派生ツリークォータにはクォータ指定子があります。派生ツリークォータを特定するには、同じ制限が適用されているボリューム上でデフォルトのツリークォータを探す必要があります。
明示的クォータは、派生クォータと次のように連動します。
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同じターゲットにすでに明示的クォータが存在する場合は、派生クォータは作成されません。
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派生クォータが存在するターゲットに明示的クォータを作成するときに、サイズ変更によって明示的クォータをアクティブ化できます。クォータを完全に初期化する必要はありません。