リンクコストとは
リンクコストを使用すると、複数のデータセンターサイトが存在する場合に、要求されたサービスを提供するデータセンターサイトの優先順位を決定できます。サイト間のレイテンシに合わせてリンクコストを調整できます。
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リンクコストは、オブジェクトの読み出しにどのオブジェクトコピーを使用するかを優先的に処理するために使用されます。
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リンクコストは、グリッド管理 API およびテナント管理 API で、使用する内部 StorageGRID サービスを決定するために使用されます。
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リンクコストは、ゲートウェイノード上のCLBサービスがクライアント接続を転送するために使用します。
CLB サービスは廃止されました。
次の図は、サイト間でリンクコストが設定されている 3 つのサイトグリッドを示しています。
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ゲートウェイノード上の CLB サービスは、同じデータセンターサイトにあるすべてのストレージノード、およびリンクコストが 0 のデータセンターサイトにクライアント接続を均等に分散します。
この例で、データセンターサイト 1 ( DC1 )にあるゲートウェイノードは、 DC1 にあるストレージノードと DC2 にあるストレージノードにクライアント接続を均等に分散します。DC3 にあるゲートウェイノードは、 DC3 にあるストレージノードにのみクライアント接続を送信します。
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複数のレプリケートコピーが存在するオブジェクトを読み出す場合、 StorageGRID はリンクコストが最も低いデータセンターにあるコピーを読み出します。
この例で、 DC2 にあるクライアントアプリケーションが DC1 と DC3 の両方に格納されているオブジェクトを読み出す場合、 DC1 から DC2 へのリンクコストは 0 で、 DC3 から DC2 へのリンクコスト( 25 )よりも低いため、オブジェクトは DC1 から読み出されます。
リンクコストは、測定単位を伴わない任意の相対的な数値です。たとえば、使用にあたってリンクコスト 50 の優先度はリンクコスト 25 よりも低くなります。次の表に、よく使用されるリンクコストを示します。
リンク | リンクコスト | 注: |
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物理データセンターサイト間 |
25 (デフォルト) |
WAN リンクで接続されたデータセンター。 |
同じ物理的な場所にある論理データセンターサイト間 |
0 |
同じ物理ビルディングまたはキャンパスにある論理データセンターを LAN で接続します。 |