Active IQ Unified Managerの健全性監視の概要
Active IQ Unified Manager(旧OnCommand Unified Manager)では、ONTAPソフトウェアを実行する多数のシステムを一元化されたユーザ インターフェイスで監視できます。Unified Managerサーバ インフラは拡張性とサポート性に優れ、高度な監視および通知機能を備えています。
Unified Managerの主な機能は、クラスタの可用性と容量の監視 / 通知 / 管理、保護機能の管理、診断データの収集とテクニカル サポートへの送信です。
Unified Managerを使用してクラスタを監視できます。クラスタで問題が発生すると、Unified Managerのイベントを通じて問題の詳細が通知されます。一部のイベントでは、問題を解消するための対応策も提示されます。問題が発生したときにEメールやSNMPトラップで通知されるように、イベントに対してアラートを設定できます。
Unified Managerでは、アノテーションを関連付けることで環境内のストレージ オブジェクトを管理できます。カスタム アノテーションを作成し、ルールに基づいて動的にクラスタ、Storage Virtual Machine(SVM)、およびボリュームを関連付けることができます。
また、それぞれのクラスタ オブジェクトについて、容量や健全性のグラフに表示される情報を使用してストレージ要件を計画することもできます。
物理容量と論理容量
Unified Managerは、ONTAPストレージ オブジェクトに使用される物理容量と論理容量の概念を利用します。
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物理容量: 物理スペースとは、ボリュームで使用されるストレージの物理ブロックを指します。Storage Efficiency機能(重複排除や圧縮など)によるデータの削減により、一般に「使用済み物理容量」は使用済み論理容量よりも小さくなります。
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論理容量: 論理スペースとは、ボリューム内の使用可能なスペース (論理ブロック) を指します。論理スペースとは、重複排除や圧縮の結果を考慮せずに、理論上のスペースの使用方法を指します。「使用済み論理容量」とは、使用済み物理容量に、設定されているStorage Efficiency機能(重複排除や圧縮など)による削減量を加えたものです。物理スペースの削減が反映されないため、通常は使用済み物理容量よりも大きくなります。したがって、合計論理容量はプロビジョニング済みスペースよりも大きくなることがあります。
容量の測定単位
Unified Manager は、1024 (210) バイトのバイナリ単位に基づいてストレージ容量を計算します。ONTAP 9.10.0以前では、これらの単位がKB、MB、GB、TB、PBと表示されていました。ONTAP 9.10.1以降では、KiB、MiB、GiB、TiB、PiBと表示されます。
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スループットに使用される単位は、すべてのリリースのONTAPについて、引き続きキロバイト/秒(Kbps)、メガバイト/秒(Mbps)、ギガバイト/秒(Gbps)、テラバイト/秒(Tbps)などになります。 |
ONTAP 9.10.0 以前の Unified Manager に表示される容量単位 | ONTAP 9.10.1 の Unified Manager に表示される容量単位 | 計算式 | バイト単位の値 |
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KB |
KiB |
1024 |
1024バイト |
MB |
MiB |
1024 * 1024 |
1,048,576バイト |
GB |
GiB |
1024 * 1024 * 1024 |
1,073,741,824バイト |
TB |
TiB |
1024 * 1024 * 1024 * 1024 |
1,099,511,627,776バイト |