ONTAPでFIPSドライブまたはSEDを非保護モードに戻す
FIPSドライブまたはSEDは、ノードの認証キーIDがデフォルト以外の値に設定されている場合にのみ不正アクセスから保護されます。FIPSドライブまたはSEDを非保護モードに戻すには、コマンドを使用して `storage encryption disk modify`キーIDをデフォルトに設定します。非保護モードのFIPSドライブまたはSEDではデフォルトの暗号化キーが使用され、保護モードのFIPSドライブまたはSEDでは指定したシークレット暗号化キーが使用されます。ドライブに暗号化されたデータがあり、ドライブが非保護モードにリセットされても、データは暗号化されたままになり、公開されません。
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FIPS ドライブまたは SED が非保護モードに戻った後、暗号化されたデータにアクセスできなくなるようにするには、次の手順に従ってください。FIPS とデータ キー ID がリセットされると、元のキーを復元しない限り、既存のデータは復号化できなくなり、アクセスできなくなります。 |
HAペアで暗号化SASドライブまたはNVMeドライブ(SED、NSE、FIPS)を使用している場合は、システムを初期化する前に、HAペア内のすべてのドライブでこのプロセスを実行する必要があります(ブートオプション4または9)。これを行わないと、ドライブを転用した場合にデータが失われる可能性があります。
このタスクを実行するには、クラスタ管理者である必要があります。
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権限レベルをadvancedに設定します。
set -privilege advanced -
FIPSドライブがFIPS準拠モードの場合は、ノードのFIPS認証キーIDをデフォルトのMSIDである0x0に戻します。
storage encryption disk modify -disk disk_id -fips-key-id 0x0キーIDは、コマンドを使用して表示できます
security key-manager query。cluster1::> storage encryption disk modify -disk 2.10.11 -fips-key-id 0x0 Info: Starting modify on 14 disks. View the status of the operation by using the storage encryption disk show-status command.コマンドを使用して、処理が成功したことを確認します。
storage encryption disk show-status「Disks Begun」と「Disks Done」の数字が同じになるまで、show-status コマンドを繰り返します。
cluster1:: storage encryption disk show-status FIPS Latest Start Execution Disks Disks Disks Node Support Request Timestamp Time (sec) Begun Done Successful ------- ------- -------- ------------------ ---------- ------ ------ ---------- cluster1 true modify 1/18/2022 15:29:38 3 14 5 5 1 entry was displayed. -
ノードのデータ認証キーIDをデフォルトのMSIDである0x0に戻します。
storage encryption disk modify -disk disk_id -data-key-id 0x0SASドライブとNVMeドライブのどちらを非保護モードに戻すかに関係なく、の値は `-data-key-id`0x0に設定する必要があります。
キーIDは、コマンドを使用して表示できます
security key-manager query。cluster1::> storage encryption disk modify -disk 2.10.11 -data-key-id 0x0 Info: Starting modify on 14 disks. View the status of the operation by using the storage encryption disk show-status command.コマンドを使用して、処理が成功したことを確認します。
storage encryption disk show-status値が同じになるまでshow-statusコマンドを繰り返します。「disks began」と「disks done」の数字が同じであれば、操作は完了です。
メンテナンスモオト
ONTAP 9 .7以降では、保守モードからFIPSドライブのキーを変更できます。保守モードは、前述のONTAP CLIの手順を使用できない場合にのみ使用してください。
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ノードのFIPS認証キーIDをデフォルトのMSIDである0x0に戻します。
disk encrypt rekey_fips 0x0 disklist -
ノードのデータ認証キーIDをデフォルトのMSIDである0x0に戻します。
disk encrypt rekey 0x0 disklist -
FIPS認証キーのキーが正常に変更されたことを確認します。
disk encrypt show_fips -
データ認証キーのキーが変更されたことを確認します。
disk encrypt show出力には、デフォルトのMSID 0x0キーIDまたはキーサーバが保持する64文字の値が表示される可能性があります。 `Locked?`フィールドはデータロックを参照します。
Disk FIPS Key ID Locked? ---------- --------------------------- ------- 0a.01.0 0x0 Yes