CLIの概要を使用して、SVMのNTFSファイルセキュリティ、NTFS監査ポリシー、ストレージレベルのアクセス保護を管理します。
CLIを使用して、Storage Virtual Machine(SVM)のNTFSファイルセキュリティ、NTFS監査ポリシー、ストレージレベルのアクセス保護を管理できます。
NTFSファイルセキュリティと監査ポリシーは、SMBクライアントから、またはCLIを使用して管理できます。ただし、CLIを使用してファイルセキュリティと監査ポリシーを設定すると、リモートクライアントを使用してファイルセキュリティを管理する必要がなくなります。CLIを使用すると、1つのコマンドで多数のファイルやフォルダにセキュリティを適用する時間を大幅に短縮できます。
ONTAPがSVMボリュームに適用するもう1つのセキュリティレイヤであるストレージレベルのアクセス保護を設定できます。ストレージレベルのアクセス保護は、すべてのNASプロトコルからストレージレベルのアクセス保護が適用されるストレージオブジェクトへのアクセスに適用されます。
ストレージレベルのアクセス保護は、ONTAP CLIからのみ設定および管理できます。ストレージレベルのアクセス保護設定をSMBクライアントから管理することはできません。さらに、NFSまたはSMBクライアントからファイルまたはディレクトリのセキュリティ設定を表示した場合、ストレージレベルのアクセス保護セキュリティは表示されません。システム(WindowsまたはUNIX)管理者であっても、ストレージレベルのアクセス保護セキュリティをクライアントから取り消すことはできません。そのため、ストレージレベルのアクセス保護は、ストレージ管理者が個別に設定および管理できる、データアクセスのセキュリティレイヤを強化します。
ストレージレベルのアクセス保護ではNTFSのアクセス権限のみがサポートされますが、ストレージレベルのアクセス保護が適用されているボリューム上のデータへのNFS経由のアクセスについては、そのボリュームを所有するSVM上のWindowsユーザにUNIXユーザがマッピングされている場合にONTAPでセキュリティチェックを実行できます。 |
NTFSセキュリティ形式のボリューム
NTFSセキュリティ形式のボリュームやqtreeに格納されているファイルやフォルダでは、すべてNTFS対応のセキュリティが有効になります。コマンドファミリーを使用すると、NTFSセキュリティ形式のボリュームに次の種類のセキュリティを実装でき `vserver security file-directory`ます。
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ボリュームに含まれるファイルとフォルダに対するファイル権限と監査ポリシー
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ボリュームに対するストレージレベルのアクセス保護セキュリティ
mixedセキュリティ形式のボリューム
mixedセキュリティ形式のボリュームやqtreeには、UNIX対応のセキュリティが有効で、UNIXファイル権限(モードビットまたはNFSv4.x ACL)とNFSv4.x監査ポリシーを使用するファイルやフォルダ、およびNTFS対応のセキュリティが有効でNTFSファイル権限と監査ポリシーを使用するファイルやフォルダを格納できます。コマンドファミリーを使用すると、mixedセキュリティ形式のデータに次の種類のセキュリティを適用でき `vserver security file-directory`ます。
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mixed形式のボリュームまたはqtreeにおけるNTFS対応のセキュリティ形式のファイルおよびフォルダに対するファイル権限と監査ポリシー
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NTFS対応またはUNIX対応のセキュリティ形式のボリュームに対するストレージレベルのアクセス保護
UNIXセキュリティ形式のボリューム
UNIXセキュリティ形式のボリュームおよびqtreeには、UNIX対応のセキュリティ(モードビットまたはNFSv4.x ACL)が設定されたファイルおよびフォルダが格納されます。コマンドファミリーを使用してUNIXセキュリティ形式のボリュームにセキュリティを実装する場合は、次の点に注意する必要があり `vserver security file-directory`ます。
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UNIXセキュリティ形式のボリュームおよびqtreeでは、 `vserver security file-directory`コマンドファミリーを使用してUNIXファイルセキュリティおよび監査ポリシーを管理することはできません。
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ターゲットボリュームを含むSVMにCIFSサーバが含まれている場合は、コマンドファミリーを使用してUNIXセキュリティ形式のボリュームにストレージレベルのアクセス保護を設定できます
vserver security file-directory
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