force-group共有設定を使用したSMBユーザアクセスの最適化
ONTAP コマンドラインから、 UNIX 対応のセキュリティを使用するデータへの共有を作成するときに、 SMB ユーザがその共有内に作成するすべてのファイルが、 force-group と呼ばれる同じグループに属するように指定できます。このグループは、 UNIX グループデータベースで事前に定義されている必要があります。force-groupを使用すると、さまざまなグループに属するSMBユーザがファイルにアクセスできるようになります。
force-groupの指定が意味を持つのは、共有がUNIXまたはmixed qtree内にある場合のみです。NTFSボリュームまたはqtreeの共有内のファイルへのアクセスはUNIXのGIDではなくWindows権限によって決定されるため、これらの共有にforce-groupを設定する必要はありません。
共有にforce-groupが指定されている場合、共有は次のようになります。
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この共有にアクセスするforce-group内のSMBユーザは、force-groupのGIDに一時的に変更されます。
このGIDを使用すると、プライマリGIDまたはUIDでは通常アクセスできない共有内のファイルにアクセスできます。
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SMBユーザがこの共有内に作成するすべてのファイルは、ファイル所有者のプライマリGIDに関係なく、同じforce-groupに属します。
SMBユーザがNFSで作成されたファイルにアクセスしようとすると、SMBユーザのプライマリGIDによってアクセス権が決定されます。
force-groupは、NFSユーザがこの共有内のファイルにアクセスする方法には影響しません。NFSで作成されたファイルは、ファイル所有者からGIDを取得します。アクセス権限は、ファイルにアクセスしようとしているNFSユーザのUIDとプライマリGIDに基づいて決定されます。
force-groupを使用すると、さまざまなグループに属するSMBユーザがファイルにアクセスできるようになります。たとえば、会社の Web ページを保存する共有を作成し、 Engineering グループと Marketing グループのユーザに書き込みアクセス権を付与する必要がある場合、共有を作成して、「 webgroup1 」という名前の force-group に書き込み権限を与えます。force-group が指定されているため、 SMB ユーザがこの共有内に作成するすべてのファイルは「 webgroup1 」グループによって所有されます。また、ユーザが共有にアクセスするときは、「 webgroup1 」グループの GID が自動的に割り当てられます。その結果、すべてのユーザがこの共有に書き込むことができます。エンジニアリング部門とマーケティング部門のユーザのアクセス権を管理する必要はありません。