qtree のセキュリティ形式の変更がユーザクォータに与える影響
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アクセス制御リスト( ACL )は、 NTFS または mixed セキュリティ形式では qtree に適用できますが、 UNIX セキュリティ形式では適用できません。そのため、 qtree のセキュリティ形式を変更すると、クォータの計算方法が変わる可能性があります。qtree のセキュリティ形式を変更した場合は、必ずクォータを再初期化してください。
qtree のセキュリティ形式を NTFS 形式または mixed 形式から UNIX 形式に変更した場合、その qtree 内のファイルに適用された ACL はすべて無視され、ファイルの使用量は UNIX ユーザ ID に基づいて加算されるようになります。
qtree のセキュリティ形式を UNIX 形式から mixed 形式、または NTFS 形式に変更した場合は、それまで非表示だった ACL が表示されるようになります。また、無視されていた ACL が再び有効になり、 NFS ユーザ情報が無視されます。既存の ACL がない場合、 NFS 情報がクォータの計算で引き続き使用されます。
qtree のセキュリティ形式を変更したあとに UNIX ユーザと Windows ユーザ両方のクォータの使用が正しく計算されるように、その qtree を含むボリュームのクォータを再初期化する必要があります。 |
次の例は、 qtree のセキュリティ形式の変更によって、特定の qtree 内のファイルの使用量を加算されるユーザがどのように変わるかを示しています。
qtree A では NTFS セキュリティが有効であり、 ACL によって Windows ユーザ corp\joe に 5MB のファイルの所有権が与えられているとします。ユーザ corp\joe には、 qtree A について 5MB のディスクスペース使用量が加算されています
ここで、 qtree A のセキュリティ形式を NTFS 形式から UNIX 形式に変更します。クォータの再初期化を行うと、 Windows ユーザ corp\joe に対して、このファイルが加算されなくなります。代わりに、ファイルの UID に対応する UNIX ユーザに対して、このファイルが加算されます。UID は、 corp\joe にマッピングされた UNIX ユーザまたはルートユーザになります。