ボリューム移動処理とSnapMirror処理でのStorage Efficiencyの動作
Storage Efficiencyの動作は、アクティブな他のストレージ処理または同時に開始された他のストレージ処理の影響を受ける可能性があります。これらの処理がStorage Efficiencyに与える影響を理解しておく必要があります。
ボリュームのストレージ効率化は、ボリュームの移動、SnapMirror関係、FabricPoolボリューム、などの他の処理の影響を受けることがあります"温度に基づくStorage Efficiency(TSSE)"。
FabricPool
`all`データ保護ボリュームでは、データをすぐにコールドとしてマークしてできるだけ早く階層化するために、一般に階層化ポリシーが使用されます。データがコールドになり、階層化されるまでの最短日数を待つ必要はありません。
階層化ポリシーではできるだけ早くデータが階層化されるため、 `all`32Kの効率的なアダプティブ圧縮(TSSE)などのバックグラウンドプロセスに依存するストレージ効率化を適用する時間が不足します。8K圧縮などのインラインStorage Efficiency機能が通常どおり適用されます。
次の表に、いずれかの処理を実行した場合のソースボリュームとデスティネーションボリュームの動作を示します。
ソースボリュームの効率化 |
デスティネーションボリュームのデフォルトの動作 |
手動でTSSEを有効にしたあとのデフォルトの動作(SnapMirrorの解除後) |
||||
* Storage Efficiencyタイプ* |
新規書き込み |
コールドデータ圧縮 |
* Storage Efficiencyタイプ* |
新規書き込み |
コールドデータ圧縮 |
|
Storage Efficiency機能なし(FASと思われる) |
ファイル圧縮 |
新しく書き込まれたデータに対してインラインでファイル圧縮が試行される |
コールドデータ圧縮なし、データはそのまま保持 |
コールドデータスキャンアルゴリズムをZSTDとして使用するTSSE |
8Kのインライン圧縮がTSSE形式で試行される |
ファイル圧縮データ:N/A *非圧縮データ*:しきい値の日数を経過したあとに32Kの圧縮が試行された新たに書き込まれたデータ:しきい値の日数を経過したあとに32Kの圧縮が試行された |
Storage Efficiency機能なし(FASと思われる) |
ONTAP 9 .11.1P10またはONTAP 9 .12.1P3を使用したCシリーズプラットフォームでのファイル圧縮 |
TSSE対応のコールドデータ圧縮機能なし |
ファイル圧縮データ:N/A |
コールドデータスキャンアルゴリズムをZSTDとして使用するTSSE |
8Kのインライン圧縮 |
ファイル圧縮データ:N/A *非圧縮データ*:しきい値の日数を経過したあとに32Kの圧縮が試行された新たに書き込まれたデータ:しきい値の日数を経過したあとに32Kの圧縮が試行された |
Storage Efficiency機能なし(FASと思われる) |
ONTAP 9 .12.1P4以降またはONTAP 9 .13.1以降を使用するCシリーズプラットフォーム上のTSSE |
8Kのインライン圧縮がTSSE形式で試行される |
ファイル圧縮データ:N/A *非圧縮データ*:しきい値の日数を経過したあとに32Kの圧縮が試行された新たに書き込まれたデータ:しきい値の日数を経過したあとに32Kの圧縮が試行された |
コールドデータスキャンアルゴリズムをZSTDとして使用するTSSE |
8Kのインライン圧縮がTSSE形式で試行される |
ファイル圧縮データ:N/A *非圧縮データ*:しきい値の日数を経過したあとに32Kの圧縮が試行された新たに書き込まれたデータ:しきい値の日数を経過したあとに32Kの圧縮が試行された |
ファイル圧縮グループ |
ソースと同じ |
新しく書き込まれたデータに対してインラインでファイル圧縮が試行される |
コールドデータ圧縮なし、データはそのまま保持 |
コールドデータスキャンアルゴリズムをZSTDとして使用するTSSE |
8Kのインライン圧縮がTSSE形式で試行される |
ファイル圧縮データ:圧縮されていない+非圧縮データ:しきい値の日数に達したあとに32Kの圧縮が試行される+新規に書き込まれたデータ:しきい値の日数に達したあとに32Kの圧縮が試行される |
TSSEコールドデータスキャン |
ソースボリュームと同じ圧縮アルゴリズムを使用するTSSE(LZOPro → LZOProおよびZSTD → ZSTD) |
TSSE形式で8Kのインライン圧縮が試行されました |
既存データと新しく書き込まれたデータの両方で、しきい値日数ベースの寒さが満たされた後、LzoProで32Kの圧縮が試行されます。 |
TSSEが有効。注:LZOProコールドデータスキャンアルゴリズムはZSTDに変更できます。 |
8Kのインライン圧縮がTSSE形式で試行される |
既存データと新規書き込まれたデータの両方が寒さをしきい値日数に達したあとに、32Kの圧縮が試行されます。 |