Azure のハイアベイラビリティペア
Cloud Volumes ONTAP ハイアベイラビリティ( HA )ペアは、クラウド環境で障害が発生した場合にエンタープライズクラスの信頼性と継続的な運用を実現します。Azure では、 2 つのノード間でストレージが共有されます。
HA コンポーネント
Azure の Cloud Volumes ONTAP HA 構成には、次のコンポーネントが含まれています。
Cloud Manager で導入される Azure コンポーネントは次のとおりです。
- Azure Standard Load Balancer の略
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ロードバランサは、 Cloud Volumes ONTAP HA ペアへの着信トラフィックを管理します。
- 可用性セット
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可用性セットは、ノードが異なる障害になっていることを確認し、ドメインを更新します。
- ストレージ
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お客様のデータは Premium Storage ページの BLOB にあります。各ノードがもう一方のノードのストレージにアクセスできます。ブートデータとルートデータには追加のストレージも必要です。
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ノードのブートデータは、 Premium SSD Managed Disk に格納されます。
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ノードのルートデータは Premium Storage のページ BLOB にあります。
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RPO と RTO
HA 構成では、次のようにデータの高可用性が維持されます。
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RPO ( Recovery Point Objective :目標復旧時点)は 0 秒です。データはトランザクション的に整合性が保たれ、データ損失は発生しません。
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RTO (目標復旧時間)は 60 秒です。システム停止が発生した場合は、 60 秒以内にデータを利用できるようにする必要があります。
ストレージのテイクオーバーとギブバック
物理 ONTAP クラスタと同様に、 Azure HA ペアのストレージはノード間で共有されます。パートナーのストレージに接続することで、 _TAKEOVER_中 に各ノードがもう一方のストレージにアクセスできるようになります。ネットワークパスのフェイルオーバーメカニズムにより、クライアントとホストは稼働しているノードと引き続き通信できます。ノードがオンラインに戻ったときに、 partner_ギ ブバック _storage を提供します。
NAS 構成の場合は、障害の発生時にデータ IP アドレスが HA ノード間で自動的に移行されます。
iSCSI の場合、 ONTAP はマルチパス I/O ( MPIO )と非対称論理ユニットアクセス( ALUA )を使用して、アクティブ最適化パスと非最適化パス間のパスフェイルオーバーを管理します。
ALUA をサポートする具体的なホスト構成については、を参照してください "NetApp Interoperability Matrix Tool で確認できます" およびお使いのホストオペレーティングシステムに対応した Host Utilities の『 Installation and Setup Guide 』を参照してください。 |
ストレージ構成
HA ペアは、アクティブ / アクティブ構成として使用できます。アクティブ / アクティブ構成では、両方のノードがクライアントにデータを提供します。アクティブ / パッシブ構成では、パッシブノードは、アクティブノードのストレージをテイクオーバーした場合にのみデータ要求に応答します。
HA の制限事項
Azure の Cloud Volumes ONTAP HA ペアに影響を及ぼす制限事項を次に示します。
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HA ペアは、 Cloud Volumes ONTAP の Standard 、 Premium 、および BYOL でサポートされています。Explore はサポートされていません。
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データ階層化はサポートされていません。
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NFSv4 はサポートされていません。NFSv3 がサポートされています。
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一部のリージョンでは HA ペアがサポートされません。