ストレージ仮想化 - 概要
クライアントとホストにデータを提供するには、_ストレージ仮想マシン(SVM)_を使用します。ハイパーバイザー上で実行される仮想マシンと同様に、SVMは物理リソースを抽象化する論理エンティティです。SVMを介してアクセスされるデータは、ストレージ内の特定の場所にバインドされません。SVMへのネットワーク アクセスは、物理ポートにバインドされません。
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SVMは、以前は「Vserver」と呼ばれていました。ONTAPのコマンドライン インターフェイスでは、引き続き「vserver」という用語が使用されます。 |
SVMは、1つ以上のボリュームから、1つ以上のネットワーク_論理インターフェース(LIF)_を介してクライアントとホストにデータを提供します。ボリュームはクラスタ内の任意のデータ アグリゲートに割り当てることができます。LIFは任意の物理ポートまたは論理ポートでホストできます。ボリュームとLIFはどちらも、ハードウェアのアップグレード、ノードの追加、パフォーマンスのバランス調整、アグリゲート間の容量の最適化など、データ サービスを中断することなく移動できます。
1つのSVMにNASトラフィック用のLIFとSANトラフィック用のLIFを設定することができます。クライアントやホストからSVMにアクセスするために必要なのは、LIFのアドレス(NFS、SMB、iSCSIの場合はIPアドレス、FCの場合はWWPN)だけです。LIFのアドレスは移動しても変わりません。ポートは複数のLIFをホストできます。SVMにはそれぞれ固有のセキュリティ、管理、およびネームスペースがあります。
ONTAPでは、データSVMに加え、管理用の特別なSVMを使用します。
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クラスターがセットアップされると、_admin SVM_が作成されます。
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ノードが新しいクラスタまたは既存のクラスタに参加すると、ノード SVM が作成されます。
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IPspace 内のクラスタレベルの通信用に、システム SVM が自動的に作成されます。
これらのSVMはデータの提供には使用できません。さらに、クラスタ内およびクラスタ間のトラフィック用のLIFや、クラスタおよびノードの管理用のLIFなど、特別なLIFがあります。
ONTAPがミドルウェアにたとえられる理由
ONTAPでストレージ管理タスクに使用される論理オブジェクトは、適切に設計されたミドルウェア パッケージが従来担っていた役割を果たし、管理者を細かな実装作業から解放し、ノードやポートなどの物理要素の変更が設定に影響しないようにします。管理者がストレージ インフラ全体ではなく一部を再設定するだけで、ボリュームやLIFを簡単に移動できるようにすることが、基本的な目的です。